オープンソースのセキュリティは、(ほかの種類のソフトウェアと同じように)今でも懸案事項の1つだ。Torvalds氏は、「完璧な仕事をしたとしても、バグはなくならない。また仮にLinuxが完璧で、プログラムが完璧だとしても、導入の仕方が悪ければすべては無駄になる」と述べている。
同氏は、ソフトウェアを攻撃してるハッカーたちに、Linuxコミュニティに参加してほしいと思っているという。「私はいつも、われわれのコードを攻撃する人たちに感心している」と同氏は述べた。「それらの賢い人たちは悪いことをしているのだと思うこともあるが、彼らは頭がよく、味方になってくれれば助けになるかもしれないのにと考えてしまう。それらの賢い人たちがダークサイドに落ちてしまう前に、できるだけ多くをこちら側に引き込むよう努力する必要がある」
ただしTorvalds氏は、「カーネルを扱うためには、多くの人があまり興味を持たない、ローレベルのプログラミングに関心を持つ必要がある。カーネルは将来も、高校の授業で教えようというようなものにはならないと思う。カーネルはかなり奥深いものであり、少し関わるだけでも、ある種類の熱意が必要になる」と認めている。とは言え、「われわれは、そういったローレベルの問題に関心を持つ人たちの多くを引き込んでいる」と同氏は言う。
Torvals氏はカーネル開発者の高齢化については心配していない。「リリースのたびに、数千人の新しい人たちが流れ込んできている。多くの人は、小さな仕事しかしない。しかし、健全性の観点から言えば、Linuxカーネルにはほかのどのプロジェクトよりも多くの開発者が関わっている」(Torvalds氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。