Oracleは米国時間9月18日、同社のエンジニアドシステムや、クラウドサービス向けとして、第8世代の「SPARC」プラットフォームを発表した。
同プラットフォームは、新開発の「SPARC M8」マイクロプロセッサを搭載している。SPARC M8は、Intelの「x86」に比べると暗号化やハッシュ化といった処理を2倍の速度で実行できるとともに、同社の「SPARC M7」マイクロプロセッサに比べると2倍の速度を有しているという。
Oracleによると、SPARC M8はデフォルトでセキュリティ機能を常に有効化しているとともに、ハッキングやプログラミングのミスを防ぐためにメモリ内データ構造に保護機能を搭載しているという。またプレスリリースには、他のどのマイクロプロセッサよりもOracleデータベースを高速に実行できるよう設計されているとも記されている。さらに、Javaの実行やインメモリ分析機能のパフォーマンス向上も実現されている。
SPARCは、Sun Microsystemsの買収によってOracleが手に入れたRISCベースのプロセッサだ。SPARCプロセッサは一般的にUNIXなどのワークロードを実行するために使用されてきており、Oracleは同社のサーバ製品やさまざまなエンジニアドシステムに搭載している。
しかし今回の発表は、同社がSPARCハードウェア部門のレイオフに踏み切るといううわさや、同社がSPARCおよび「Solaris」プラットフォームに終止符を打つ計画を持っているのではないかという疑問が渦巻くなかでなされたものだ。Oracleは18日のプレスリリースで、M8プロセッサとのバイナリ互換性を維持するとともに、顧客へのアップグレードパスを提供する計画だと述べている。またOracleは、「Solaris 11」の「Premier Support」を2031年1月まで、「Extended Support」を2034年1月まで継続することを明らかにしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。