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日本株展望

日経平均はバブル崩壊後の高値を目指すか?

ZDNet Japan Staff

2017-09-22 10:55

今日のポイント

  1. 米国市場で主要株価指数が最高値を更新し、期待インフレ率の上昇で長期金利も上昇。日米金利差の拡大観測でドル高・円安が進み、日経平均は年初来高値を更新した
  2. FOMCは緩やかな米経済成長と金融政策の正常化を確認。円安進行など諸条件が整うなら、日経平均は2017年度中にバブル崩壊後の戻り高値を目指す動きへ

 これら2点について楽天証券経済研究所チーフグローバルストラテジストの香川睦氏の見解を紹介する。

日経平均は今年度中にバブル崩壊後の戻り高値が視野に

 日経平均は今週、米主要株価指数の最高値更新、ドル円の戻り(円安)基調、衆議院解散総選挙への期待などを材料に上昇した。

 目先は短期的なスピード調整も想定されるが、アノマリー(市場実績の傾向)からは「夏場の低調相場」を経て「年末に向けた株高」が見込みやすい季節に向かう。

 年初来高値を更新した日経平均は、2015年6月の高値(2万868円)をクリアすれば、中期的な目標値として「1996年6月26日の2万2666円(バブル崩壊後の戻り高値)」が視野に入ってくる。

 今週開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)では、米経済の緩やかな成長と金融政策の正常化方針を確認し、ドル円の回復(円安ドル高)を支えた。米国株の堅調、ドル円の回復持続、朝鮮半島情勢の落ち着き、解散総選挙での与党勝利など諸環境が整えば、外国人投資家のリスクオン(選好)マネーが日本株に還流し、日本株の出遅れ修正が進んでいく可能性は高いと考えている(図表1)。

図表1:日経平均、米ダウ平均、ドル円の推移(2013年以降)

図表1:日経平均、米ダウ平均、ドル円の推移(2013年以降)
出所: Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作(2017年9月21日)

FRBの「金融政策の正常化」は日本株の支援要因

 米連邦準備制度理事会(FRB)は、19~20日に開催したFOMCで保有資産(バランスシート)縮小を10月から始めることを決めた。イエレンFRB議長は記者会見で、これは「金融政策の正常化であり、金融引き締めではない」との趣旨を表明した。

 一方、FOMCメンバーの政策金利見通し(平均)が、市場が想定していたより「12月以降、来年の複数回の追加利上げ」を連想させるものだったことで、米国債市場では短期(2年物国債)も長期(10年物国債)も利回りがやや上昇。日米金利差の拡大観測が強まり、為替市場ではドル円が112円台まで上昇した。

 事前にある程度、織り込んでいたとは言え、先進国で初めて「金融緩和からの出口」に向かう米当局の動きは、「デフレを脱却するまでゼロ金利政策を続ける」という姿勢を堅持する日銀との対比で、中期的な金利形成を介して為替相場に影響を与えていくと考える。

 一方、市場では「出口戦略」による株式市場への影響も懸念される。ただ、図表2の上段グラフが示すとおり、金融危機(2008年)以降の日米欧(日銀、FRB、ECB)の量的緩和で拡大してきたバランスシート規模は総計約14兆ドル(約1570兆円)と目先も巨額であり続ける。FRBは量的緩和の縮小を慎重かつ緩やかなペースで実施していく見込みだ。

 加えて、米国債市場の長短金利(利回り)水準はいまだ歴史的な低位に留まっている状況にも注目したいと思う。

図表2:日米欧中銀のバランスシートと先進国株の動向

図表2:日米欧中銀のバランスシートと先進国株の動向
出所: Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作成(2017年9月21日)

 金融政策の正常化は、経済環境が正常化してきたことを確認する動きでもあると考えている。そして、世界景気の拡大で先進国の業績(利益)拡大につながっている事実にも注目である。2009年以降の株高が「金融(流動性)相場」と呼ばれてきたが、昨年以降の株高は「業績(期待)相場」と称することができるでだろう(図表2の下段グラフ)。

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