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松岡功の一言もの申す

動き出した“国産AI基盤”実現への野望 - (page 2)

松岡功

2017-09-28 12:00

国産AI基盤は確固たる存在感を示せるようになるか

 この動きの意味を探るうえで、まず注目されるのはPFNを取り巻く日本を代表する関係企業の顔ぶれだ。同社はトヨタ自動車やファナック、NTTと資本業務提携を行い、深層学習の研究開発および活用を進めている。特に2014年から共同研究を始めたトヨタは、2015年に10億円を出資。さらに今年8月には第三者割当増資を引き受けて105億円を投入した。

 先に示した図の上段に今回のスパコンを活用する分野として、「交通システム」「製造業」「バイオ・ヘルスケア」の3つが挙がっているが、これらはPFNが注力する分野だ。中でも交通システムについてはトヨタ、製造業についてはファナックとの共同研究や協業が中心になるとみられる。

 さらに、関係性でいうならば、トヨタとNTTは長年にわたって緊密な関係にあり、最近ではコネクテッドカー(つながる車)の共同開発に注力している。また、ファナックとNTTもIoT(Internet of Things)分野で協業を進めている。

 こうしてみると、それぞれの分野でトップ企業のトヨタ、ファナック、NTTと、AI開発ベンチャーの代表格であるPFNが関係する今回の仕組みは、日本を代表する企業連合による“国産AI基盤”の実現へ向けた野望があるように見て取れる。その思いが具現化に向けて動き出したというのが、複数の関係者に取材したうえでの筆者の見立てである。

 これまでのところ、AI基盤は米国の大手ITベンダーが勢力を拡大している印象が強いが、果たして国産AI基盤は確固たる存在感を示せるようになるか。今回の仕組みはそんな視点でも注目しておきたい。

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