アイ・ティ・アール(ITR)は10月5日、国内RPA(Robotic Process Automation)市場の規模推移と予測を発表した。2021年度には、2016年度の10倍強となる82億円の市場に成長すると見込んでいる。
RPAとは、従来まで人間のみが対応可能と考えられてきたコンピュータ操作をソフトウェア(ソフトウェアロボット)に代行させることで業務の自動化を支援するもの。繰り返しの多い定型業務の高速化や人為ミスの削減、人手不足の解消などの効果が期待されている。
2010年代半ばから金融・保険業など一部の業種で採用が進んできた。近年、働き方改革に対する関心の高まりや参入ベンダーの拡大、IT知識の乏しい現場スタッフでも利用できるロボット開発環境の登場により、導入意欲は他業種でも急速に高まっているとしている。
今後は人口知能(AI)システムとの連携が進み、より高度な自動化の実現が見込まれている。
2016年度の売上金額は8億円。前年度比で4倍増と急速な伸びを示した。2017年度も同2.5倍増と引き続き高い伸びを予測している。また、2018年度には2016年度の5倍強となる44億円、2021年度には同10倍強となる82億円と、今後も継続的な伸びが見込まれる。2016~2021年度の年平均成長率(CAGR)は59.3%と予測。
RPA市場の規模推移と予測(出典:ITR)