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日本株展望

いつまで続く?--日米ハイテク相場の行方を占う

ZDNet Japan Staff

2017-10-06 10:33

今日のポイント

  1. 日米株式が強気相場を維持する中、ハイテク業種株価は市場平均をアウトパフォームしている。米国のS&P 500 IT株指数は過去最高値を更新。日本の東証1部・電気機器指数も年初来高値を更新した
  2. 第4次産業革命をリードする「CAMBRIC」の普及で、IT需要は着実に拡大。業界全体の利益見通し(予想EPS)は拡大を続け、低金利を加味したバリュエーション面からは過度の割高感は感じられない

 これら2点について楽天証券経済研究所チーフグローバルストラテジストの香川睦氏の見解を紹介する。

日米株式の強気相場とハイテク関連株の優勢に注目

 米国市場の主要株価指数は今週も過去最高値を更新した。

 ISM製造業および非製造業景気指数や自動車販売台数などが市場予想を上回り、米景気堅調を確認。Trump政権が先週公表した大規模減税案への期待も追い風となっている。

 国内市場でも、ドル/円が底堅く推移する中、週初に発表された日銀短観・大企業製造業景況感が10年ぶりに高水準を回復するなどし、日経平均やTOPIXも年初来高値を更新。日経平均は、25日移動平均線が75日移動平均線を上抜ける「ゴールデンクロス」を示現した。

 200日移動平均線は、内外景気の堅調をエンジンとする強気相場を確認しているかのようである(図表1)。

 一方、市場が警戒感を抱きやすい衆院選をめぐっては、自民・公明の与党勢力、希望の党・維新の会、立憲民主党・共産党の「3極」が争う構図が鮮明となりつつある。小池百合子都知事は、「衆院選に100%出馬しない」と現時点では表明しており、選挙情勢は与党勢力に有利となりそうだ。政局をめぐる安心感は、外国人投資家の日本株買いを後押しするだろう。

 こうした中、日米市場におけるハイテク関連株価の中期的な優勢に注目したいと思う。米国市場では「S&P 500 IT(情報技術)株指数」がS&P 500指数(市場平均)より優勢に、国内市場では「東証電気機器指数」がTOPIX(市場平均)より優勢に推移している(図表2)。

図表1:日経平均のゴールデンクロス(25日移動平均と75日移動平均)


出所:Bloombergのデータから楽天証券経済研究所が作成(2017年10月4日)

図表2:日米ハイテク株価の相対推移(1年前=100)


出所:Bloombergのデータから楽天証券経済研究所が作成(2017年10月4日)

CAMBRICで世界をリードする米ハイテク企業の業績好調

 2016年、米国のブロガーが提唱し、世界のハイテク業界で広まり始めた造語に「CAMBRIC(キャンブリック)」がある。米国のIT(Information Technology)業界における7つのメガトレンドを示す略語で、「第4次産業革命」の進展をリードするIT分野のメインストリームを総称する。

 CAMBRICの、Cは「クラウド・コンピューティング」、Aは「AI」、Mは「モビリティ」、Bは「ビッグデータ」、Rは「ロボティクス」、Iは「IoT」、Cは「サイバーセキュリティ」の頭文字だ。これら分野のコアテクノロジ(基幹技術)、プラットフォーム(基幹環境)、デファクトスタンダード(標準技術)では、米国系IT企業が主役を演じている。

 そして、こうした米IT業界の成長ダイナミズムを象徴する株価指数がS&P 500 IT(情報技術)株指数(S&P 500 Information Technology Index)である。同指数は、S&P 500総合指数を構成する500銘柄のうち、IT業種に属する68銘柄で構成される時価総額加重平均指数だ。

 図表3は、過去約10年にわたる予想EPS(12カ月先の予想1株あたり利益)の推移を、IT株指数とS&P 500総合指数(市場平均)で比較したものである。IT株指数の予想EPSは約3倍に拡大し、市場平均を大きくしのぐ成長トレンドが示されている。

 また、こうしたIT業界の波に乗り、生産やサービス拡大を支える電子部材(デバイス)の需要拡大も急となっている。半導体(および半導体製造装置)業界の成長期待を映す「フィラデルフィア半導体株指数」の予想EPS(1株あたり利益)は、シリコンサイクル(半導体の需給サイクルを示すとされる)から抜け出たようなトレンドが見て取れる。

図表3:米国IT(情報技術)業界の予想EPS推移


出所:Bloombergのデータから楽天証券経済研究所が作成(10月4日)

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