Box、機械学習を保存データに適用可能な新フレームワーク「Box Skills」発表

Stephanie Condon (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2017-10-13 12:56

 Boxは、大手クラウドサービスプロバイダー各社とのパートナーシップを利用した新サービス「Box Skills」を、2018年前半にリリースすると発表した。米国時間10月10日より開催されていたBoxの自社イベント「BoxWorks」では、近くパブリックベータが提供される予定の、3つの「スキル」が紹介された。音声についてはIBMの「Watson」の技術を、動画については「Microsoft Cognitive Services」、画像については「Google Cloud Platform」の技術をそれぞれ使用するという。

 同社は、ベータテスト中の利用パターンを見た上で価格モデルを決定するとしている。

 Boxの機械学習サービスが画像、音声、動画からスタートするのは、同社のプラットフォームに保存されているこれらのコンテンツの量が大きく伸びているためだ。

 Boxの最高戦略責任者Jeetu Patel氏によれば、Boxに保存されているデータの量は、非常に速いペースで着実に増えている。現在すでに300億件のファイルが保存されており、データの量は毎年2倍になっているという。顧客数の増加率は年間約10%であり、売り上げの上昇率が年間28~30%となっている。

 多くの企業が同社のプラットフォームにワークロードを移していることから、同社は保存されているコンテンツからより多くの価値を引き出す方法を模索している。「所有しているコンテンツの量が多いほど、それを活用するのは難しくなる」とPatel氏は指摘する。しかし、機械学習を利用すれば、顧客は大量のデータから価値を引き出せるようになる。

 Boxは最初に提供される3つのスキルに加え、顧客がカスタマイズされたスキルを構築することを可能にする「Skills Kit」を導入する。顧客はSkills Kitを使うことで、複数のスキルを組み合わせて、サードパーティーのAIソリューションを利用した独自のインテリジェンスビジネスプロセスを作成できる。例えば、カスタマーサービスの録音情報を処理したければ、Microsoftのツールを使ってテキストを抽出し、IBMのWatsonでセンチメント分析を行うことも可能だという。

 人とコンテンツのインテリジェントなネットワークを作成する「Box Graph」も発表された。Box Graphを使えば、組織内の関係性のトポロジを作成し、さまざまな用途に利用することができる。Boxはまずこの技術を利用して、各個人ユーザーに合わせて、適切な最新情報や知見、コンテンツなどを選択してフィードする、「Feed」と呼ばれる新ツールを提供すると述べている。

Box Skills
提供:Box

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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