自動車部品製造のヒロテックは、「HPE Edgeline IoT Systems」を中心としたファクトリーIoTソリューションを導入した。10月17日、日本ヒューレット・パッカード(HPE)が発表した。日本でのシステム構築サポートは日本システムウエアが担当した。
ヒロテックは、国内外の主要自動車メーカーの部品製造を担う、自動車市場における有力サプライヤー。85年以上にわたって自動車部品を製造してきた実績があり、現在、世界9カ国、27カ所の設計・製造拠点で、年間約800万枚のドア製品と180万台の排気システムを提供している。
同社は、HPE Edgeline IoT SystemsとPTCのIoTプラットフォーム「ThingWorx」を組み合わせ、現場でのデータの集積や分析、機器やIoT製品の制御に取り組んでいる。
排気系の検査工程ではロボットデータや、力覚センサ、レーザーセンサ、カメラによる検査結果データを収集しているが、HPE製サーバを現場に設置することで、収集したIoTデータを遠隔地のデータセンターやクラウドに送信することに比べ、より信頼性の高い分析、遠隔地からの可視化が実現できたという。
ヒロテックでは、計画外の製造機械のダウンタイムによる高額なコスト負担の低減と納期遵守を目的に、ファクトリIoTソリューションの導入を検討していた。同社では、ファクトリIoT用ハードウェアとして最適化されたHPE Edgeline IoT Systemsを評価し、採用に至った。
今後、同社では、今回構築したソリューションを自動車ドア生産ライン全体に拡張し、AR(拡張現実)アプリケーションを活用し、製造能力と効率をさらに進歩させるソリューションを構築していく。