企業間取引の接続での4パターンの定義(構成)
1対1型
企業独自のプライベート接続(例、企業内接続など)、一般的な公衆回線接続(TELEX、Mark3、FAX)など、トランザクション上は、管理者側を「ホスト」と定義し、契約者側を「パンチカード(※)、プリンタ」などと定義する。
「ホスト」は、IBM/FACOM/HITAC(俗に「バイトマシン陣営」と呼ばれる)、Burroughs/Sperry(日本UNIVAC、ワードマシン陣営)などと分類できる。また、データを処理する最小単位の文字コードは、16進数のヘキサ/8進数のオクタルだったりする。1対1型の場合、あらかじめその「ホスト」がどのメーカーのマシン(文字コード)と定義されているため、「パンチカード、プリンタ」側は、その「ホスト=文字コード」が認識できる(変換できる)接続となる。
※ここで言うパンチカードとは、現在の非接触型ICカードなどの読み取り装置ではなく、80欄、90欄などの紙に穴をパンチして空けたデータ入力用のリーダ装置である。
図2 1対1型のイメージ、出典:サイバー研究所(2017年10月)
リレー型
n対n型は、管理者側を「ホスト」と定義し、契約者側を「端末」として定義する。また、接続する「ホスト」(中継マシン)は1台でもあり、複数でもある。このn対n型のメリットは、契約者側の「端末」が相手先を管理者側の「ホスト」で認証するだけで済む点である。「ホスト」の向こう側にある取引先側の「端末」などを意識しない(認証が必要ない)点がメリットである。
従来の1対1型の場合、あらかじめユーザーID/パスワードを互い(契約者側と取引先側)に交換し、設定して接続を開始するが、n対n型は、管理者側の「ホスト」認証で済む。逆に、管理者側の「ホスト」は、n契約先のホスト分の認証を保有する必要がある。そのため、例えば、ハッカーによってハッキングされた際は、管理者側「ホスト」の定義や認証が盗まれる恐れがあり、被害が大きい。
図3 リレー型のイメージ、出典:サイバー研究所(2017年10月)