田中克己「2020年のIT企業」

成長事業の柱に育てるKDDIのIoTビジネス戦略

田中克己 2017年11月13日 07時30分

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 KDDIがIoTビジネスを法人事業の柱に育てる強化に乗り出した。その一環から、2017年2月にクラウドインテグレータのアイレットを、同年8月にIoT通信プラットフォームを展開するソラコムを子会社化する。IoTに簡単に取り組めるテンプレートやIoTソリューションの品ぞろえもする。IoTビジネスを企画するビジネスIoT推進本部の原田圭悟ビジネスIoT企画部長は、IoTビジネスの数値目標を明かさなかったものの、1000億円をはるかに上回る規模を目指す作戦を考えている。

強みはセンサからクラウド、データ分析までをワンストップ提供すること

 「IoTは、指数関数的に伸びると言われているが、そんなスタートになっている」と、原田部長はIoTビジネスの立ち上がりに手ごたえを感じている。それを物語るのが、2015年にスタートした電力会社のスマートメーター向け通信モジュールだ。30分ごとに電力使用の検診データを送信するもので、電力会社9社が採用する。月10万以上、年間100万超の需要に拡大し、IoTビジネスの主力商品になっている。

 もう1つ主力商品がある。2016年に開発が始まったトヨタ向けグローバル通信プラットフォームだ。2019年から本格化するだろう“つながるクルマ”を実現する車載通信機とクラウド間の高品質で安定した通信を、グローバルに提供するもの。トヨタ以外への広がりも期待されている。

 KDDIは、これらIoT活用に必要な低消費電力の無線通信技術LPWAやSIMカードなどの回線サービスやセンサなどのデバイス、クラウドサービスを提供する。中でも、センサの種類は2000にもなる。例えば、工場の生産設備の故障をいち早く見つけ出す振動検知センサは、1週間から1カ月前に故障を予知し、早めの部品交換を可能にする。地滑りを15分前に検知するセンサーもある。

 IoTビジネスにおけるKDDIの強みは、これらセンサからクラウド、データ分析までをワンストップで提供できること。クラウドとセンサを組み合わせたレディメイド型ソリューションや、空室や節水を管理するトイレIoTなどといった特化型ソリューションも用意する。「こんなことをやりたい」というユーザーには、アジャイル開発で試作、改善していく方法で応える。

 「SI企業はどこもやっていないサービス」と原田部長が自慢するのは、センサからのデータとKDDIの所有データを掛け合わせたデータ分析によって、新しいビジネスの創出につなげるサービス。レベニューシェアのビジネスモデルにも取り組むなど、こうしたIoT関連のプレスリリースを毎週するほど力を入れているという。

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