IDC Japanは、国内クラウドセキュリティ市場の2017年~2021年の予測を発表した. これによると、2016年~2021年の同市場の年間平均成長率は20.9%で、2021年には208億円と予測される。また2016年の同市場規模は、前年比21.1%増の80億円だった。
国内クラウドセキュリティ市場、機能セグメント別 売上額予測、2015年〜2021年
この予測についてIDCは、ITリソースがパブリッククラウド上に展開されるケースが増加することを背景として挙げている。パブリッククラウド上のITリソースを保護する目的として、クラウドシングルサインオンやマルウェア対策への需要が引続き高く推移していくという。また、パブリッククラウドの利活用が浸透することで、ハイブリッド環境が拡大し、クラウドセキュリティゲートウェイへのニーズが高まるとしている。
IDCは今後、ウェブサイトはデータ連携がしやすいクラウドへの移行が進み、それらはエンタープライズアプリケーションやユーザー側システムとのシステム間連携の中核となるだろうと指摘している。
そのため、分散型サービス妨害(DDoS)攻撃やウェブアプリケーションの脆弱性を狙ったサイバー攻撃によってウェブサイトがセキュリティ侵害を受けた場合は、重大インシデントとなるとし、セキュリティベンダーに対して、クラウド上のウェブサイトへの防御ソリューションの導入を訴求させるべきだとしている。