Cisco Systemsは米国時間10月26日、テレメトリ機能を搭載した新たなSAN(Storage Area Network)製品群を発表した。このテレメトリ機能により顧客は、SANの運用状況をより詳細に分析できるようになる。
「Cisco MDS 9132T Fibre Channel Switch」は8ポートから16ポートにまでスケーリングでき、拡張モジュールを利用すれば32ポートまで対応できる、32Gbpsのストレージファブリックスイッチだ。現時点でこの製品はFCP(Fibre Channel Protocol)ワークロードに対応したフラッシュアレイをサポートしており、近い将来にはFC-NVMe(Fibre Channel over Nonvolatile Memory Express)ワークロードもサポートする予定だという。また同製品はテレメトリ診断機能なども特長としている。

CiscoがMDS 9132Tスイッチを発表した。
これに加えて同社は、SANファブリックに対するリアルタイムのストリーミング可視性を実現するために、テレメトリ機能を搭載した32Gバイトのラインカードを発表した。「Cisco MDS 9700 32G Module」は入出力経路中のどこにでも配置できるため、シームレスな統合が可能になっている。
Ciscoのデータセンター製品管理担当シニアマネージャーのAdarsh Viswanathan氏は米ZDNetに対して、「ファイバーチャネルは、顧客のミッションクリティカルなTier 1ワークロードをサポートする。問題が発生した場合、迅速な対応が必要とされる」と述べるとともに、「状況によっては、ファブリック内の詳細な状況を取得する必要もある」と述べている。
こういったことを実現するためにはたいていの場合、すべてのスイッチ上でトラフィックのミラーリングを実装するか、ハードウェアベースのタップを配備する必要がある。これらの選択肢はスケーラビリティに劣っており、複雑さとコストの上昇を招くことになる。MDS 9700 32G Moduleを用いることで、「テレメトリのストリーミングを個別のソリューションとして考えなくても済むようになる」と同氏は述べている。
さらに、CiscoはVirtual Instrumentsと連携している。顧客はリアルタイムデータを、Cisco MDS 9700 32G ModuleからVirtual Instrumentの「VirtualWisdom Platform Appliance」にストリームできる。VirtualWisdomのアプリケーションは、SANインフラのパフォーマンスを監視、分析する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。