人工知能(AI)は現在最もホットな技術の1つだ。その理由は、AIは膨大なデータを価値ある洞察に変えて多くの問題解決を実現し、企業と個人にたくさんのメリットをもたらすからだ。
テクノロジ市場を調査するVanson Bourneとデータ分析サービスのTeradataは、世界の大規模組織260社の幹部を対象に調査を実施した。「現在、AIに投資している」と回答した組織は80%で、3社に1社が「競合に後れを取らないようにするために今後36カ月でさらなる投資が必要だと考えている」という。
明らかに、企業はAIを戦略的で長期的なテクノロジになると見ていると言える。企業の多くはROI(投資対効果)が今後5年で倍増し、10年後には3倍になると期待している。
AIの影響を最も大きく受けると予想されている業界は、「IT、テクノロジ、通信」(59%)だった。次いで、「ビジネスとプロフェッショナルサービス」(43%)、「顧客サービス」と「財務サービス」(32%)となっている。
AIが売り上げに貢献する分野としては、「製品イノベーション/研究開発」(50%)、「顧客サービス」(46%)、「サプライチェーンとオペレーション」(42%)が挙がった。これはAI投資が注がれる分野と連動している部分があると報告書は指摘している。これには、「顧客体験」(62%)、「製品イノベーション」(59%)、「オペレーショナル・エクセレンス」(55%)などがある。
だが、テクノロジに顕著に関与することや大きなメリットへの期待とともに、大半(91%)の企業がAIの実装とROIの達成で大きな課題を感じている。
AI導入にあたっての障害として、「ITインフラの不足」(40%)、「人材の不足」(34%)、「実装のための予算の不足」(30%)、「ポリシー、規制、権利面での複雑さ」(28%)、「顧客の期待へのインパクト」(23%)などが挙がっている。
AIの投資から効果を最大化するために、企業はAIが自社のビジネスのあらゆる面をどのように破壊、変革し、アジャイルな戦略を適切に構築できるかを「再考」する必要があると報告書はアドバイスしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。