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日本株展望

波乱の11月となるか--目前に迫る3大リスクをチェック - (page 2)

ZDNet Japan Staff

2017-11-02 13:25

11月に警戒したい「3つのトランプリスク」

 前述のとおり、短期間で上昇してきた日経平均にはテクニカル面でやや過熱感も出ており、材料次第では利益確定が広まりやすい状況である。

 そこで、特に11月に警戒したいTrump米大統領に関係する「3つのリスク」に言及したいと思う。同大統領の支持率は「米国社会を分断させた」との理由で歴史的水準にまで低下(米Gallup調査)(下記図2)。こうした中、市場の波乱につながりそうな3つの要因を説明する。

1.朝鮮半島情勢は再び緊張化?

 最近の北朝鮮の沈黙は、「嵐の前の静けさ」(The calm before the storm)との見方もある。

 実際、11月5日からTrump米大統領が日本、韓国、中国などアジア諸国を歴訪するに当たり、米軍は日本海に空母3隻を集結させる異例の措置を取り、北朝鮮をけん制する動きを見せている。同大統領は7日に訪問する韓国で国会演説を行う予定で、北朝鮮の挑発を誘う可能性が指摘されている。

 同大統領のアジア歴訪中に、北朝鮮がミサイルを発射するなどすれば、半島情勢の緊張が強まり、株価が下落する可能性がある。

2.ロシアゲート捜査が大統領周辺に迫る?

 米国では、Mueller特別検察官が率いる「ロシアゲート(疑惑)」捜査が進んでいる。10月30日には、2016年の大統領選挙中にTrump陣営のトップだったManafort元選挙対策会長やPapadopoulos元外交顧問を含む3人が起訴された。Manafort氏は、ロシア政府やロシアと近いウクライナ政府と接触した事実を指摘され、Clinton陣営に不利な情報交換を行ったとの疑惑がもたれている。また、Papadopoulos氏は罪を認め、司法取引に応じた模様と報じられている。

 今後、捜査の手がTrump米大統領の周辺に及ぶこととなれば、市場は「政治的な混迷」を不安視し、市場が不透明感に覆われる可能性がある。

図2:Trump米大統領の支持率と不支持率の推移


出所:Gallup社の調査より楽天証券経済研究所作成

3.米税制改革への期待がダウン?

 上記したように政治的な混迷が深まると、最近まで米国市場でみられた株高・長期金利上昇・ドル高の一因とされた米税制改革への期待が失われ波乱要因に。株式市場では、法人税率の引き下げ(現行35%→20%)が実施されることで、米企業収益のボトムライン(税引き後利益)が押し上げられることを期待してきた感があるためである。

 一方、30日には、「法人税率は、2022年まで毎年5%ずつ段階的に引き下げられる案が検討されている」と報道され、ドル相場はこれを嫌気した。Trump政権の景気対策が市場の期待を裏切れば、長期金利の上昇は一巡し、ドル円相場の重石となりそうである。

 上記したような「潜在的リスク要因」が、「ブラックスワン(市場が驚くような「黒い白鳥」)」として顕在化すると、株式市場のリスクプレミアムを上昇させ、PER(株価収益率)縮小を介して株価を下落させる可能性がある。ただ、同時株高を演じてきた内外株式が、11月に適度のスピード調整に留まるなら、強気相場が継続していくために健全なプロセスとも考えられる。

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