MuleSoftは、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)を使用したシステムとサービスの統合によって、システム間のデータフローの管理とセキュリティの確保を支援する企業だ。
米ZDNetは、最近ロンドンで開催されたカンファレンスで、MuleSoftの最高経営責任者(CEO)Greg Schott氏に話を聞いた。
--昨年話を伺ったときには、API主導のアプローチなどさまざまな抱負について話をされていました。それらは実を結びましたか?
企業がソフトウェアを購入する際には、購入するたびに、それを使えるようにするためのお金をどう使うかという議論も必ずすることになります。わが社の市場はそこにあります。
今ではそれが重要になっています。Gartnerの数字を見ると、企業はソフトウェアを使えるようにするために、システムインテグレーターなどの外部事業者に対して、毎年約4000億ドル支出しています。
それに加えて、各組織の内部でさらに何千億ドルもの費用がかかっています。つまり、ソフトウェアを使えるようにする費用に、毎年6000億~7000億ドル支出されていることになります。
われわれはこれを、IT産業最大の未解決課題だと考えています。データベースも、コンピューティングも、ストレージも、ネットワーキングも解決されてきています。ほかの要素はすべて解決されてきているわけです。しかし病院や保険会社、大手銀行などではまだ、それらをどのように組み合わせて使えるようにするかに、大きな費用と労力がかかっています。
われわれは、その数千億ドルの支出に食い込み、プラットフォームを使ってソフトウェアを使えるようすることで、費用と労力を劇的に小さくできると考えています。
わが社の認識では、これは1つの市場ではなく、市場の一部です。
わが社は今後も同じプラットフォームに取り組んでいきますし、あらゆる企業のデータのつながりに関する課題を解決していきます。これにはSaaSやIoTなどが含まれます。これらは短期的なもので、今後5~10年はこれらのことが課題になるでしょう。
来年話題として出てくるのは、これは長期的なロードマップにも組み込まれるでしょうが、セキュリティとアナリティクスです。すべてがエンドポイントの上に乗っており、それらすべてを見ることができるからです。データを見られるようになったことで、すべてのシステムをリアルタイムで見られるように、アナリティクスを提供することが重要になります。あるいは、稼働中のシステムを通じて、データを見られるようになるでしょう。
提供:Colin Barker