キリバ・ジャパンは11月6日、クラウド型財務管理システムの最新版「Kyriba Enterprise 17.2」を提供開始した。財務責任者が支払業務による不正をリアルタイムで監視、検知、停止できる不正検知モジュールを新たに追加した。
不正検知モジュールは、あらかじめ審査基準をルールとして設定しておくことで不審な支払取引を検知する。ワークフローに沿って問題を解決する機能も備えている。支払業務による不正が増大する中、経済的な損害や風評被害から自社を保護する対策を講じることが可能となるとしている。
為替と金利デリバティブ取引に対する感応度分析も可能になった。リスク分析モジュールは、リスク分析の手法の一つである「バリューアットリスク」(VaR)手法に沿ってフォワードカーブをシフトさせることで、市場変動性に対する感応度の分析を支援する。
エクスポージャとヘッジポリシーを任意の時間軸で把握できる「エクスポージャ管理ダッシュボード」を新たに搭載。金利リスク管理では、金利オプション取引(キャップ/フロア)に対する時価評価が可能になった。資金および流動性管理のキャッシュプーリング機能には、子会社の持分比率を考慮した機能が追加された。
また、これまで二要素認証はログイン時のみだったが、支払承認時にも適用できるようになった。銀行接続に関しては接続ハブの性能向上と、SEPA即時送金を含む100種類以上の新しいフォーマットへの対応を行ったとしている。国際財務報告基準である「IFRS 9」(金融商品)と「IFRS 13」(公正価値測定)への対応も図られている。