Dreamforce

セールスフォースとグーグルが戦略的提携--Google CloudやG SuiteとCRM製品など連携へ

Larry Dignan (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2017-11-07 10:45

 Salesforceは「Google Cloud Platform」を使用してグローバルに拡大し、自社のCRMツールを「G Suite」や「Google Analytics」と統合する計画を明らかにした。

 Salesforceの「Dreamforce」カンファレンスで、このニュースとともに、対象となるSalesforceの顧客企業に対して、GoogleがG Suiteライセンスを1年間無料で提供することも発表された。

 Salesforceは既に「Amazon Web Services」(AWS)と強固な提携関係にあり、今後より多くのインフラストラクチャをAWSに移行するとしている。今回のGoogle Cloudとの提携により、Salesforceはマルチクラウドオプションのほか、アナリティクス分野での結びつきも得ることができる。Salesforceは2016年、AWSを推奨インフラストラクチャプロバイダーに指定した。MicrosoftとSalesforceもパートナーであり、時にフレネミーである。

 Google CloudとSalesforceの提携により、主に以下のことが実現する。

  • SalesforceはGoogle Cloudを推奨クラウドプロバイダーに指定した。Salesforceは中核的なサービスにGoogle Cloud Platformを利用し、グローバルなインフラストラクチャの展開を実現していく。
  • G SuiteとSalesforceのCRMプラットフォームが統合され、コラボレーションツールやSalesforceの「Lightning」と連携される。
  • Salesforceの「Quip」が「Gmail」や「Hangouts Meet」「Google Calendar」などのサービスと連携する。Quipの「Live Apps」を「Google Drive」や「Google Calendar」と組み合わせて利用できるようになる。Hangoutsとの統合により、顧客アカウントの詳細や情報をSalesforce CRMから直接利用できるようになる。
  • 「Salesforce Marketing Cloud」と「Google Analytics 360」が統合され、1つのダッシュボードで利用可能になる。「Salesforce Sales Cloud」も統合される。
Google Cloud Platformの責任者Diane Greene氏とSalesforceのCEO、Marc Benioff氏
Google Cloud Platformの責任者Diane Greene氏とSalesforceのCEO Marc Benioff氏

 マーケターの視点から見ると、SalesforceとGoogle Analyticsの統合により、広告データを顧客情報に結びつけて、リードや広告支出の効果をより優れた形で見ていくことが可能になる。

 GoogleはSalesforceを推奨CRMプロバイダーとして利用する。一方、SalesforceはG Suiteを推奨電子メールおよび生産性プロバイダーとして利用していく。

 Salesforceによると、G Suiteとのいくつかの統合機能は既に提供されているが、さらなる連携機能は2018年に提供予定だという。Quip Live AppsとGoogle Driveの統合、Google Analytics 360とSalesforceの統合は2018年前半に実現する予定だ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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