米Ixiaは11月8日、SaaS型のネットワークセキュリティのテストソリューション「BreakingPoint Cloud」の提供を開始した。アプライアンス製品として提供する「BreakingPoint」の機能をクラウドサービス化したもの。仮想サーバで動作するソフトウェアパッケージでも提供している。
BreakingPoint Cloudの概要
イクシアコミュニケーションズ カントリーマネージャーの安達吉信氏
サービス提供に先立って国内では、イクシアコミュニケーションズが同社の戦略を説明。カントリーマネージャーの安達吉信氏は、まず計測機器大手のKeysight TechnologiesによるIxiaの買収について触れた。
Keysight Technologiesは、Hewlett Packardの計測器部門に起源を持ち、ネットワークの物理層の信号計測などを得意とする一方、上位レイヤはカバーしていなかった。これに対してIXIAは、トランスポート層から上のレイヤ7までをカバーするネットワークトラフィックの計測やセキュリティ、ネットワークの可視化を強みとする。このことから、今回の買収は物理層からL7までのネットワーク全層をカバーする補完的なものになる。IxiaはKeysight Technologiesの一事業部門になる予定だが、市場での知名度が高く、ブランドとして存続する計画だという。
Iixaの事業領域は、大きく「ネットワークテスト機器」「ネットワークセキュリティ」「ネットワーク可視化」の3つで、それぞれに有力な製品を展開している。また、同社が重点戦略として掲げるのが「ネットワークセキュリティ」「クラウド」「モバイル」で、「ニーズに対応したソリューションを提供し、成長をドライブ」とうたう。
IixaとKeysightの製品ポートフォリオ
この流れで現在はクラウド環境でのサービス提供に注力している。ネットワーク可視化の分野で“CLOUDLENS”を提供していることに加え、今回発表したBreakingPoint Cloudでネットワークセキュリティ製品のクラウド対応も実現した形だ。
従来は通信キャリアや大規模ネットワークオペレーターを主要顧客として事業展開してきたが、クラウド対応によって、市場の拡大を期待している。
CLOUDLENSの概要