住吉鋼管は、基幹業務システムをオンプレミス環境からクラウド環境に全面移行した。サーバ障害時や被災時の事業継続計画(BCP)の対策強化を目的とする。8月から本稼働を始めている。これにより、業務システムが長期停止するリスクを解消した。
同社の基幹業務システムは、データベース管理ソフト「Oracle Database」と、開発実行環境「Oracle Forms」を使って2000年代初頭に構築された。製造工程管理や受発注管理などのアプリケーションは全てオンプレミス環境で社内運用されていた。サーバ障害時の管理担当者の不在が復旧遅延のリスクになっていたほか、サーバを設置する本社ビルが被災した際の事業継続に不安があった。
こうした懸念から、ファイアウォールやネットワーク機器の保守期限が終了する2017年7月までに基幹業務システムをクラウド環境に移行する方針を決定。クラウド基盤には、PaaS「Oracle Database Cloud Service」と、IaaS「Oracle Cloud Infrastructure」を採用した。
クラウド環境に移行したことでIT機器の管理や障害での休日対応などがなくなり、管理者の負荷を軽減したとしている。
基幹業務システムの構成イメージ(出典:日本オラクル)