“新生”Dr.Sumで新たな市場狙う--インメモリで大規模データ処理に照準

藤本和彦 (編集部) 2017年11月13日 07時00分

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 ウイングアーク1stは10月、主力製品であるデータ分析基盤「Dr.Sum」のメジャーバージョンアップを6年ぶりに実施した。最新版「Dr.Sum 5.0」では、データベースエンジンをゼロから作り直した。新開発のインメモリエンジンには3年の歳月を費やしたという。

 Dr.Sumは2001年の発売以来、現場担当者がデータ活用するための「フロントデータベース」として活用されてきた。基幹システムをはじめとした各種データを取り込み、現場担当者が必要なときに必要なデータを入手し、レポート作成や分析に利用できる仕組みとなっている。

インメモリ実装で10億件のデータを高速集計

 最新版では、インメモリエンジンを実装したことにより、従来製品と比べて数十倍の高速化を実現した。10億件のデータを1秒で集計できるとアピールする。IoT(モノのインターネット)やビッグデータの活用が期待される中で、大容量データの分析を高速化することに注力した。

 「バージョン4.2まではアーキテクチャの拡張と改善を繰り返してきた。ソースコードも古くなってきており、処理速度を追求するには限界があった。今のアーキテクチャでは頭打ちの状態だった」(Dr.Sum開発部 Dr.Sum開発グループ グループマネージャーの橋田哲尚氏)

 従来のディスク方式とインメモリ方式を併用するハイブリッド構成が可能な点も特徴だ。高速化したいテーブルだけをインメモリ上に読み込ませ、対象となるデータの集計処理を高速化できる。全データのインメモリ化が不要なため、サーバリソースの効率化にもつながる。複数のインメモリサーバで負荷分散させたり、インメモリサーバで障害が発生した際にはディスク方式で代替処理させたりすることも可能だ。

ハイブリッド・インメモリエンジンのメリット
ハイブリッド・インメモリエンジンのメリット

 「今までの運用を大きく変えずに高速化できる点が強みだ。キューブ作成やインデックス作成などの事前処理が不要なため、IT部門でない現場に近い人でもチューニングレスで導入できる」(営業・ソリューション本部 BI事業戦略担当部長 兼 エバンジェリスト 大畠幸男氏)

 1つのテーブル当たり20億件までのデータを格納できるようになった。「従来は4億件辺りが限界」(橋田氏)だった。Dr.Sum 5.0では、マルチビュー機能を使って同じ構成のテーブルやビューをつなぎ合わせて仮想的に1つのテーブルとして参照することで、100億~200億件のデータにも対応可能だという。

 「100万件を超えるデータが当たり前の時代になった。製造機器などからデータを集めれば、1日でかなりのボリュームになる。長期間の時系列データを分析したいというニーズもある」(大畠氏)

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