ニチイ学館とNECは11月10日、医療・介護分野における業務提携に合意したと発表した。第一弾として人工知能(AI)を活用した高齢者の介護・自立支援サービス開発に向けた共同研究を開始する。
具体的には、ケアマネージャーが人手で行っていた個々の高齢者に合ったケアプランの作成を、NECの異種混合学習技術を用いて効率化する。同技術によって高齢者のさまざまなデータを学習・分析し、自立に適切と思われるケアプラン案を提案できるようにする。
異種混合学習技術は、多種多様なデータの中から規則性を高精度かつ自動で発見し、その規則に基づいて、状況に応じた最適な予測を行う技術で、NECのAI技術群「NEC the WISE」の一つ。
要介護者に対する入浴介助・通院介助などの身体介護、調理・掃除などの生活支援に向けた従来のケアプランに加え、AIによる根拠をもとに、要介護者のより効率的な運動機能改善などを促す新しいケアプランを作成する。これにより、介護事業者におけるケアマネジャーなどの現場スタッフの負担を軽減するとともに、より効果の高いケアプランを作成できる人材育成の実現を目指していく。