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調査

国内AIシステム市場、2021年まで年平均73.6%で成長--IDC予測

藤本和彦 (編集部)

2017-11-16 07:00

 IDC Japanは11月15日、国内コグニティブ/AI(人工知能)システムの市場予測を発表した。2016年はユーザー支出ベースで158億8400万円、2016年以降は年平均73.6%のペースで成長し、2021年の市場規模は2501億900万円になると見込んでいる。

国内コグニティブ/AIシステムの市場支出額予測
国内コグニティブ/AIシステムの市場支出額予測

 IDCでは、2017年3月に従業員100人以上の国内ユーザー企業500社を対象に意識調査を実施。その結果によると、2016年は企業によるAIの利用機運が高まりを見せたが、実証実験(PoC)の段階が多く実際のビジネス利用は少なかった。利用方法では、医療や金融での専門職の分析・検索を支援する「デジタルアシスタンス」や、製造業での品質管理などが多かったと推定している。

 利用状況については、AIシステムを全社あるいは複数事業部で利用とした企業は9.6%、限定された部門や業務で利用とした企業は27.0%、動向を見守っている観察段階の企業が30.6%、効果や機能に懐疑的な企業が32.8%となった。

コグニティブ/AIシステムのエコシステムの利用状況
コグニティブ/AIシステムのエコシステムの利用状況

 リサーチ第2ユニット グループディレクターの眞鍋敬氏は、こうした状況に対して「ユーザー企業側でAIの使い方に迷いがある。PoCをやっても効果を評価できない、どの業務に適用したらいいか分からないということが大きなハードルになっている」と分析した。

 実際、導入課題について「分からない」が30.8%でトップになった。そもそもどこに課題があるのかも不明確である状況が浮き彫りとなっている。

 利用目的に対しては、顧客や経営に関する業務での利用が現在の主流となっている。顧客サービス/サポートが33.3%、経営の改善が29.0%、働き方改革が26.2%、経営状況把握/予測とマーケティング改善が23.0%、顧客行動の予測が20.2%となった。

 金融や流通、製造などの業界で導入が先行している。金融業はAIによる自動取引や詐欺決済、不正送金の検知など、流通業はECサービスの顧客対応やサポート業務など、製造業ではIoTデータの自動処理や熟練工の技術継承など、いずれも人手不足を解消するための手段としてAIが使われている。

 眞鍋氏は、RPA(ロボティックプロセスオートメーション)とボットシステムの利用状況も明らかにした。RPAは、AIやボットと比べると利用率が高く、コグニティブ/AIシステムを活用するための切り口の一つになり得るとした。

RPA、ボットの利用状況
RPA、ボットの利用状況

 今後の市場展望については、「将来の労働人口の減少が予測される中、働き方改革が進行している。このような市場環境はコグニティブ/AIシステムの促進要因となる。AIシステムの実ビジネスへの適用のためのコンサルティング、適切な教師データの整備/作成支援などのサービス、ユーザー企業が既存業務でAIシステムを利用できるようにするソフトウェア開発のサポートなどが必要となる」(同)

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