Microsoftは米国時間11月15日、複数の開発者が今よりもシームレスに協力できるようにすることを目指した、開発中の「Visual Studio」の新機能について情報を公開した。
このサービスは「Visual Studio Live Share」と呼ばれるもので、ニューヨーク市で開催中の開発者向けイベント「Microsoft Connect();」で、1日目のハイライトになると目されている。
限定プライベートプレビュー版のリリース(米国のみ)は2018年の前半になる予定だ。同社の担当者は、この機能を使えばチームメイトやほかの開発者とプロジェクトを共有できるようになる一方、プロジェクトのコンテキスト全体はセキュリティが保たれた形で維持できると述べている。
Visual Studio Live Shareを使えば、物理的に離れた場所にいる開発者同士が、それぞれのエディタや統合開発環境で同時に同じコードを編集したり、デバッグしたりできるようになるという。単に画面が共有できるだけではなく、リポジトリを同期して共同作業をしたり、リアルタイムで編集やデバッグをしたり、リアルタイムでペアプログラミングを行ったりすることもできる。
Visual Studio Live Shareでは、同じ言語を使用している2人の開発者が共同作業を行うことができるが、当初はC#とJavaScriptおよびTypescriptのファイルに最適化される予定だ。ただし「どんなファイルでも共同編集機能で開くことができ、編集できる」と広報担当者は述べている。
さらに広報担当者は、「プラットフォームや共同作業によるデバッグの観点から、最初はASP.NET、ASP.NET Core、Node.jsベースのウェブアプリケーションやサービスに最適化する。開発者からVisual Studio Live Shareへのフィードバックが集まるにつれて、サポート対象を追加していく予定だ」としている。
Visual Studio Live Shareのリリース予定時期はまだ公表されていない。またMicrosoftは、このサービスが最終的に有料のサブスクリプション型サービスになるかどうかについてもコメントしていない。
開発ツール関係のその他のニュースとしては、11月15日付けで「Visual Studio App Center」の一般提供が開始されたことも発表された。これは、従来「Mobile Center」と呼ばれていたAzureのサービスだ。Visual Studio App Centerは、iOS、Android、Windows、macOSのアプリ開発者向けに設計されたもので、アプリの構築、テスト、展開、監視を1カ所に集約することを目指している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。