今週の明言

ヴイエムウェアのCEOが語る「10年後の自らの存在感」 - (page 2)

松岡功

2017-11-17 11:00

「企業はデジタル化に向けてビジネスとITの戦略一体化が一段と問われる」
(ガートナージャパン 長谷島眞時 エグゼクティブプログラムグループ バイスプレジデント兼エグゼクティブパートナー)


ガートナージャパンの長谷島眞時エグゼクティブプログラムグループ バイスプレジデント兼エグゼクティブパートナー

 ガートナージャパンが先頃都内のホテルで開催した自社イベント「Gartner Symposium/ITxpo 2017」において、長谷島眞時エグゼクティブプログラムグループ バイスプレジデント兼エグゼクティブパートナーがその際開いた記者会見で、企業のデジタル化において必要なポイントを語ったものである。

 長谷島氏によると、日本企業のIT部門はこれまで、何をすべきかは理解してきたが、それを実現するためにどうすべきかという点については、企業として担保されないまま、かなり無理しながら乗り越えてきた印象があるという。ここで言うどうすべきかとは、人材や資金などのリソースのことだ。そのリソースをまずは企業として担保するべきだというのが、同氏の主張である。

 さらに、同氏はこの問題点がデジタル時代になれば、一層深刻な事態になる可能性が高いという。

 「企業のデジタル化が叫ばれているが、それを実際に推進するケイパビリティはそう簡単に手に入らない。要はデジタル化を推進するためにどれくらい人材と資金を投入するのか。経営としてきちんと担保しなければ、日本企業はますます厳しい状況に立たされることになる」(長谷島氏)

 この対処策として、同氏が主張するのが冒頭の発言にある「ビジネスとITの戦略一体化」だ。ここでいうビジネスにはリソース戦略も含まれる。この戦略一体化がデジタル時代を迎えてますます不可欠になっているというわけだ。

 ちなみに、企業のデジタル化はIT部門が推進すべきなのか、について同氏は、現場での活用は現場で進めるケースが多いだろうが、それを支えるインフラについては、ガバナンスやセキュリティ、そしてしっかりと運用していくことを考えるとIT部門が乗り出す方がよいのではないか。というより、好むと好まざるに関わらず、そうなっていくだろうとの見方を示した。IT部門はそのときに備えて対応できるようにスキルを磨いておくのが望ましいだろう。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  2. セキュリティ

    マンガでわかる脆弱性“診断”と脆弱性“管理”の違い--セキュリティ体制の強化に脆弱性管理ツールの活用

  3. セキュリティ

    クラウドセキュリティ管理導入による投資収益率(ROI)は264%--米フォレスター調査レポート

  4. セキュリティ

    ISMSとPマークは何が違うのか--第三者認証取得を目指す企業が最初に理解すべきこと

  5. セキュリティ

    情報セキュリティに対する懸念を解消、「ISMS認証」取得の検討から審査当日までのTo Doリスト

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]