Microsoftは、同社のクラウドサービス「Azure」におけるVMwareへの対応強化に乗り出す。Azure担当コンピュート ディレクターのCorey Sanders氏が11月21日に投稿したブログで、「Azure Migrate」ツールの提供とベアメタルサービスにおけるVMwareのサポートを明らかにした。
Azure Migrateは、オンプレミス環境におけるVMwareベースのワークロードの検出やリソースの可視化を行う無償ツール。現在はプレビューを公開し、11月27日に正式版をリリースするという。これによりユーザーは、Azure Site Recoveryを使用してVMware上で稼働するWindows ServerやLinuxのワークロードを容易にAzureへ移行できるとしている。また、「Azure Cost Management」(旧称:Cloudyn)を利用すれば、移行に伴うコスト試算ができ、一例として同社は、VMware to AzureのシナリオにおいてTCOを84%削減できると説明する。
Azure Migrateのプレビュー
ベアメタルサービスにおけるVMwareの本格的なサポートは2018年以降になる見込みだが、Azure BackupやAzure Site Recovery、Azure Security Center、Azure Log Analyticsといった運用管理の機能を利用でき、VMware vRealize Automationからの管理も可能になるという。
VMwareとMicrosoftは、5月にAzureにおけるVMwareの仮想デスクトップサービス「Horizon Cloud」のサポートを明らかにしており、今回の施策はさらに一歩踏み込んだものとなる。一方、VMwareはAmazon Web Services(AWS)と「VMware Cloud on AWS」、IBMとは「VMware on IBM Cloud」を提供しており、AzureのベアメタルにおけるVMwareサポートによって、パブリッククラウドにおける取り組みがさらに強化されることになる。
これらの施策についてSanders氏は、米国太平洋時間の11月28日午前10時(日本時間29日午前3時)からウェブキャストを通じて詳細を説明する予定だ。