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AWS re:Invent

AWS re:Inventに参加した産業IoTの注目日本企業「aptpod」

怒賀新也 (編集部)

2017-11-30 18:40

 Amazon Web Services(AWS)は米国時間11月28日から、ネバダ州ラスベガスで年次イベント「re:Invent 2017」を開催している。

 最高経営責任者(CEO)を務めるAndy Jassy氏による米国時間11月29日の基調講演では、AWS上で「Kubernetes」を稼働させるフルマネージド型のサービス「Amazon Elastic Container Service for Kubernetes」(Amazon EKS)のプレビュー版の提供をはじめ、データベース「Aurora」の新機能、「Amazon EC2」のベアメタルインスタンス、IoTデバイス向け新OS「Amazon FreeRTOS」、開発者などを対象とする新たな機械学習サービス「Amazon SageMaker」、動画に映っている人を特定できる「Amazon Rekognition Video」、機械学習による脅威検知サービス「GuardDuty」の提供など、多岐にわたる新サービスを発表した。

基調講演に登壇したAndy Jassy CEO
基調講演に登壇したAndy Jassy CEO

 機械学習および人工知能を用いた新たなアプリケーションだけでなく、データベースやコンテナ、ベアメタルなど、既存の基幹システムからの移行を意識したものも含めて、AWSが全方位的にサービスを開発していることを示した。

 Jassy氏は、クラウドの変革が本格化しており、ユーザーはそれに対応するかどうかで、ライバルとの差が明らかに変わってくるとする。「クラウドの新たな機能は1日3.5個のペースで生み出されている。クラウド対応しないということは、それらを使えないということだ。今こそビルドの時代が来ている」と話す。過去のシステムにとらわれるだけでなく、クラウドへの一歩を踏み出すべきとのメッセージを強調した。

日本からの注目企業

 re:Invent 2017には、注目すべき日本企業も多く参加している。その1つが、産業IoT技術を提供するaptpod(アプトポッド)だ。自動車、ロボティクス、工場における制御装置は、センサやネットワークなどを絡めた複雑な仕組みで成り立っており、さまざまものがインターネットにつながることを前提にした際に、医療機器やドローン、自動車などを、遠隔制御することによってさまざまな可能性が広がる。

 aptpodは、センサなどが得たデータを高速に伝送し、処理する仕組みを提供する。例えば、カメラの前で手を動かすことで、遠隔地にある義手がほぼリアルタイムに同様の動きをする。理論的には遠隔からの医療行為などへの応用も考えられるが、アプトポッドの代表取締役を務める坂元淳一氏は「きつい、汚い、危険」といったいわゆる3K作業への応用を視野に入れているという。

カメラの前で手を動かすことで、遠隔地にある義手がほぼリアルタイムに同様の動きをする
カメラの前で手を動かすことで、遠隔地にある義手がほぼリアルタイムに同様の動きをする

 このデモは、カメラの前で手を動かしたデータが、東京にあるAWSのデータセンターを経由して受け手側のコンピュータに送られ、画面上の義手が動く仕組みになっている。その際、データ通信に一般的に使われるMQTTではなく、アプリケーション層を用いるWebSocketをベースにした同社独自規格の技術を取り入れることにより、伝送の効率化による低レイテンシを実現している点がポイントだ。

 2015年10月から、本田技研工業とマーシャル諸島共和国において、太陽光発電の電力を電気自動車(EV)に活用する実験が実施された。その際、aptpodの技術が、自動車、太陽光発電、充電の状態をリアルタイムで監視する用途に用いられたという。この実験は、本田技研工業とマーシャル諸島共和国が、電動化の普及、充電インフラ整備を検証し、マーシャル諸島共和国のエネルギー自給率向上を目指したもの。首都マジュロ近辺に、フィットEV3台、充電ステーション4カ所が設置された。

 本田技研のほかにも、日本の代表的な自動車メーカーや複数の電機メーカー、鉄道会社がaptpodの技術を既に採用しており、今後の展開が楽しみな1社と言える。

アプトポッドの代表取締役、坂元淳一氏
アプトポッドの代表取締役、坂元淳一氏

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