Dell EMCは米国時間11月30日、第14世代「Dell EMC PowerEdge」サーバを採用するとともに各種コンフィギュレーション能力を強化した、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)製品の新たなラインアップを発表した。
同社によると、HCIのポートフォリオを拡充するとともに、VMwareを介したソフトウェア定義ワークロード向けハイパーコンバージドシステムの最適化を進めたという。
同社は第14世代Dell EMC PowerEdgeを採用した「Dell EMC VxRail Appliances」と「Dell EMC XC Series」システムを新たに提供する。
PowerEdgeサーバはIntelの最新「Xeon Processor Scalable」ファミリを搭載するとともに、ソフトウェア定義ストレージ向けとして150種類におよぶカスタマイズ要求に対応できる。また同システムはSSDに対するサポート強化とともに、冷却性能の向上と、共通管理プラットフォームの搭載も実現している。Dell EMCにとって、HCI製品のラインアップに統合するPowerEdgeサーバとしてはこれが2代目のものとなっている。
アップデートされたDell EMC VxRail Appliancesは、応答時間の高速化(2倍)のほか、SSDやネットワーク接続性、プロセッサに対するコンフィギュレーション機能の強化とともに、「Dell EMC Isilon SD Edge」やソフトウェア定義ストレージのサポート、GPUのさらなる拡張性が含まれている。
またDell EMC XC Seriesは、アプライアンスあたりのコア数が最大50%、GPU能力も最大50%増強されている。
Dell EMCの製品マネジメントおよびマーケティング担当バイスプレジデントのChad Dunn氏によると、ハイパーコンバージドシステムは転換点を迎え、より幅広いワークロードで用いられるようになっているという。こういったシステムは当初、仮想デスクトップインフラ(VDI)配備に注力しており、ユースケースも限られていた。しかし今日では、データベースアプリケーションとともに、Epic Systemsなどが提供するヘルスケアアプリケーションもハイパーコンバージドの世界に移行してきている。さらにハイパーコンバージドシステムは、石油/ガス分野における海上の油田プラットフォームのような、データの移動が難しい場所での情報の視覚化にも用いられている。
Dunn氏は、GPUにおけるNVIDIAとの連携の結果、ハイパーコンバージドシステムを利用した、人工知能(AI)分野のユースケースも増え始めていると付け加えるとともに、「ヘルスケア分野での画像処理も増えてきている」と述べている。
米国での発売日は、14世代PowerEdgeサーバを採用したVxRailが12月12日、XC Seriesのモデルである「XC640」と「XC740xd」「XC740」が11月30日となっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。