「Amazon FreeRTOS」と呼ばれるこの新OSのほかにも、簡単に「Lambda」のトリガを作成できる「AWS IoT 1-Click」や、「AWS IoT Device Management」「AWS IoT Device Defender」「AWS IoT Analytics」「AWS Greengrass ML Inference」などが発表された。一言で言えば、AWSはIoTの本格的な導入を見込んでおり、簡単に利用できる形でサービスをパッケージングしようとしているということだ。Jassy氏は、「AWSが取り組んでいるあらゆるバズワードの中でも、多くの企業が実際に利用しているという意味で、IoTはもっとも速いペースで提供されているものかもしれない」と述べている。
Alexa for Businessは、AWSが、将来人間とデジタルシステムの間の主なやりとりが音声になると考えていることを示している。Vogels氏は、「これまでインターフェースはデバイスの機構やその機能によって決定されてきたが、それは必ずしも人間が望むコミュニケーション方法ではなかった。今後インターフェースは機械中心ではなく、人間中心になる。まず、音声への移行が起こるだろう。私たちはこの講演で、言葉を使って話している。これは『Slack』のチャンネルではない。私は聴衆のみなさんに話しかけている。みなさんは誰かの話を聞きに来ているのであり、それが自然なインターフェースだ」と語った。Alexaに関しても、同社のクラウドやAIエンジンを利用することで、音声認識を賢くしていけるかどうかが課題になるだろう。AWSは、2017年は「あらゆる場所にAlexa」をスタートする年だと宣言して、企業を驚かせた。
その売りは未来のためのイノベーションと構築だ。Vogels氏は、同氏の見据える数年後のコンピューティングの未来像について語り、その未来像は音声、AI、機械学習、暗号化を中心としたもので、開発者が重要な役割を果たすと述べている。同氏はまた、システムは小さなコンポーネントやサービスに分割される必要があると述べている。これはAWSが今後も、アーキテクチャやテクノロジが変化しても適応できるようなサービスをリリースしていくことを意味している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。