海外コメンタリー

ブロックチェーンへの期待と現状、2018年に見られる変化とは

Martha Bennett (Forrester Research) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子 2017年12月21日 06時30分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 企業は、ブロックチェーンテクノロジがもたらす真のメリットを理解し、期待との乖離(かいり)をなくす必要がある。

 明確なビジョンを持った人々はどんどん前に進み続ける一方、業界やプロセスの即時的な変革を望んでいる人々は途中で白旗を掲げる。これは、ブロックチェーンテクノロジの分野における2018年の状況について尋ねられた際、筆者が返す簡単な答えだ。

 ブロックチェーンテクノロジの動向を追いかけていると、2つの並行世界に身を置いているような感覚にとらわれる。片方の世界は、メディアやベンダーによる商業的な自己利益の追求と、イノベーションを望む純粋な思いが半々に入り混じった売り文句が声高に叫ばれる世界であり、非合理な熱狂に包まれた段階にとどまっている。もう一方の世界は、実際にブロックチェーンプロジェクトに取り組んでいる業務やテクノロジのプロフェッショナルがいる世界だ。こちらの世界は合理的な評価の段階に入っており、この世界の誰もがブロックチェーンベースの(あるいはブロックチェーンに着想を得た)ネットワークの大規模かつ広範な実現は間近に迫った話ではないという点に同意している。またこちらの世界の住人は、ブロックチェーンベースのネットワークによる変革の本当の可能性が具現化するには、技術的な面から見ても、非技術的な面から見ても長い時間がかかるため、長期にわたって取り組んでいく必要があると認識してもいる。

 2つ目の世界の住人によって立ち上げられたブロックチェーンイニシアティブのすべてが完遂されると主張しているわけではない。Forrester Researchが公開したレポート「Predictions 2018: Be Ready To Face The Realities Behind The Blockchain Hype」(2018年予測:ブロックチェーンの売り文句と現実の乖離に直面する用意を)では、2018年にはプロジェクトに対して大なたが振るわれるだろうと予測している。ブロックチェーンイニシアティブは標準的なビジネス利益モデルに鑑みて評価されるケースが増え、そういったモデルが要求される場合にはプロジェクトの立ち上げが承認されなかったり、既に開始されているプロジェクトであっても中止の憂き目に遭うという状況が発生するだろう。なお、継続されるプロジェクトは次の3つのカテゴリに分類できる。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

連載

CIO
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
「企業セキュリティの歩き方」
「サイバーセキュリティ未来考」
「ネットワークセキュリティの要諦」
「セキュリティの論点」
スペシャル
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
より賢く活用するためのOSS最新動向
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
米株式動向
日本株展望
企業決算