Microsoftは米国時間12月6日、米オースティンで開催された「KubeCon」で、Kubernetesユーザー向けにAzureで利用できる新たな製品やサービスを発表した。
まず、Kubernetesでサーバレスコンテナを管理するためのコネクタ「Virtual Kubelet」がリリースされた。同社は7月に、秒単位での課金が可能な、仮想マシンの管理を必要としないサーバレスコンテナランタイムである「Azure Container Instances」(ACI)を導入したが、Virtual KubeletはKubernetesのクラスタとACIや同様の機能を持つランタイムを連携できるようにするものだ。
また「Open Service Broker API」を使用して構築された「Open Service Broker for Azure」(OSBA)が発表された。OSBAは、KubernetesやCloud Foundryなどのクラウド環境で実行されているアプリケーションから、「Azure CosmosDB」「Azure Database for PostgreSQL」「Azure Blob Storage」などのAzureの各種サービスに接続できるようにするものだ。OSBAとKubernetes Service Catalogを使えば、Kubernetes APIからAzureのデータサービスを管理できるため、ユーザーはAzureのデータストアをKubernetesの流儀で簡単に利用できる。
さらに、Kubernetesクラスタを管理するイベントドリブンパイプラインの管理ダッシュボード「Kashti」が発表された。Kashtiは、MicrosoftのKubernetes管理ツール「Brigade」のパイプラインを可視化するツールだ。
発表された3つのプロジェクトは、すべてオープンソースとして公開されている。同社のブログ記事によれば、Azure上でのコンテナ管理プラットフォームであるKubernetesの利用は前年比で700%増加しているという。