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2018年、オートメーションで雇用や労働力はどう変わるか

Forrester Research 翻訳校正: 石橋啓一郎

2017-12-29 08:30

 これまでオートメーションには、何度も不当な評価が下されてきた。2013年にはオックスフォード大学のCarl Frey教授とMichael Osborne教授が、702の職種を分析し、米国の雇用総数の47%にあたる、6900万人分の職が失われる可能性があると発表した。またCNBCは2017年に、米国人の65%は、オートメーションによってほかの業界は悪影響を受けるが、自分の属する業界には影響がないと考えているという調査結果を報道した。

 これらの破滅の予言はまったくの誤りだったものの(2018年にはオートメーションによって米国の職の9%が失われるが、新たに生まれる「オートメーション経済」によって2%の職が生み出される)、オートメーションに対する需要はこれまでになく高まっている。顧客はアプリの頻繁なアップデートによる、個人に合わせたスピーディーな体験を期待している。顧客は年中無休で活動しており、機械やボットを相手にすることに慣れてきた。また個人情報は(たとえどのような経路を通っても)信頼できる形で保管され、自動的に守られると考えている。

 Forrester Researchは、2018年には、オートメーションが顧客の要望に応える形で転換点を迎えると考えている。雇用状況に対する影響は小さいままだが、この「顧客の時代」には、革命を劇的に加速していくことが求められる。

 これまで単なる政治的な重要課題だったオートメーションは、2018年には日常生活に実際に目に見える影響を与える存在になるだろう。

 Forrester Researchは、2018年のオートメーションに関する予想を発表したが、このレポートでは、2018年のマクロ経済、ミクロ経済に対する影響と、リーダーが取るべき行動に焦点を当てている。2018年に予想されるのは次のようなことだ。

  • 政治的な反動が起こり、一時的にオートメーションの普及を妨げる動きが出るが、失敗に終わる。人々がキオスクやロボットなどの顧客サービスの自動化に触れる機会が多くなるにつれて、抵抗が起こり、一部のケースでは変化に対する怒りが生じる。しかし、企業や政府機関はチェンジマネジメントの手順を再検討し、悪感情に対処できるようPR方針を変更する。オートメーションの社会的・経済的メリットは政治的抵抗を上回るため、最終的にはオートメーションが勝利を収める。
  • ロボットによる業務自動化(RPA)が雇用状況を変える。企業がオートメーションに順応するにつれて、RPAが価値の低い反復的な作業や機械的な作業を代替するようになる。2018年には、RPAベースのデジタルワーカー(ロボットなど)が31万1000人分のオフィスワークや管理職の仕事、26万人分の販売関連の仕事を行うようになり(人間に取って代わるケースもあれば、純増するケースもある)、より高度な顧客体験を提供する。デジタル変革への支出によってオートメーションが一層重視されるようになり、それにともなって業務モデルも再構築される。
  • 人間が適切にスキルの転換を行えば、ロボットは人間の負担を軽くしてくれる。オートメーションによって、セキュリティのプロフェショナルの仕事は受動的な対応から目的を決めることになり、日常的な業務の処理はロボットに任せることになる。また、インフラや運用のプロフェッショナルの仕事も、ソフトウェアで定義されたワークロードを実行することになる。この状況に対応するには、すべてのプロフェッショナルは(現代のオートメーションの共通言語である)コードや開発をもっと知る必要がある。それについて行けなければ、オートメーションが進むに従って職を失うリスクに晒されることになる。

 2018年には、オートメーションによって企業と顧客との関わり方が大きく変わる。人間の働き手はオートメーションを活用するように進化する一方で、顧客へのこだわりを持つ企業は、オートメーションがあらゆる顧客との接点に行き渡るようにする必要がある。オートメーションは2018年に大きな変革を起こそうとしており、これを無視すれば、競争上の優位を失うことになるだろう。

--Chris Gardner(Forrester Researchのシニアアナリスト)

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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