データ・テックは、自動車の運転状況に関する情報提供サービス基盤に「IBM Cloud」を採用した。日本IBMが12月11日に発表した。
この情報提供サービスは、データ・テックのドライブレコーダー「セイフティレコーダ」のクラウド版サービス。自動車の実際の運転状況をドライブレコーダーで客観的に記録し、収集データの解析結果から安全な運転を行うための情報を提供する。
「セイフティレコーダ」は1998年に提供開始され、2017年11月現在で累計11万台を数える。主に運送事業者、宅配事業者などが利用している。
最新のクラウド版では、運転状況はモバイルネットワークで自動的にクラウドに定期的に送信される。このため、ユーザーが運転情報を手動でPCに取り込む必要がなく、運転状況を動態管理機能で一括管理することが可能。また、車載機SR Connectの障害情報の通知や機器のソフトウェア更新などもクラウド経由で行われるため、メンテナンスの効率が大幅に向上した。
データ・テックでは、IBM Cloudベア・メタル・サーバ(物理サーバ)をデータベース処理に利用し、その他のフロントエンドのアプリケーションなどは仮想サーバを構築して運用している。IBM Cloudベア・メタル・サーバを選択した理由として、常時データ送信があり、ある時間帯にウェブ解析システムへのアクセスが集中する環境にもフルコントロールで対応できることを挙げている。また、パブリッククラウドを選定したのは、求められるパフォーマンスを発揮できる最適な機器構成が可能なことや、実際の想定費用が明確で事業計画が立てやすいことを重視した結果だという。
同社では、今回構築した基盤をビッグデータ分析に活用していく予定。