松岡功の一言もの申す

オラクルがクラウドで新規顧客を拡大している理由 - (page 2)

松岡功

2017-12-13 11:00

クラウドで届けやすくなったオラクル製品の価値

 そこで、会見の質疑応答でその点を聞いてみたところ、竹爪氏は次のように答えた。

 「中堅中小企業のお客様にとっては、これまでオンプレミスのオラクル製品を購入するのは費用面で躊躇(ちゅうちょ)されておられたかもしれないが、クラウドだとその面でも小規模な形から始められるので、この機会に多くの大手企業で使われているオラクル製品を自分たちも採用してみようという動きが大きくなってきていると実感している」

 さらに、こう続けた。

 「クラウドサービスの利用料金については、ユニバーサルクレジットモデルという、小規模な形から始めて少しずつサービスを拡張していく際に適用していただく有利な仕組みも用意している。また、これまでオンプレミスで提供してきたオラクル製品がクラウド版になって一層使いやすくなったとのご評価もいただいている。そうした点から、中堅中小企業の新しいお客様が増えているのは、オラクル製品の価値をクラウドによってお届けしやすくなったからだと考えている」

 同社は2017年度(2017年5月期)、中堅中小企業向けのクラウド事業を強化するための営業組織「Oracle Digital」を新設した。Obemeier氏によると、「現在は200人規模だが、2018年度内に倍増させる予定だ」という。

 ただ、同社の全売上高に占めるクラウド事業比率は2017年度でまだ5%を超えたところ。この割合が今後増えていくにつれ、新規顧客を増やし続けていけるかどうか。大いに注目しておきたい。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]