F5ネットワークスジャパン 代表執行役員社長の権田裕一氏
F5ネットワークスジャパンは12月13日、事業戦略説明会を開催した。10月1日付で代表取締役員社長に就任した権田裕一氏が説明に立ち、2017年度の同社売上が過去最高を記録したと発表した。
権田氏は同時に、「収益モデルの崩壊に対する大きな危機感」があることも表明。クラウド時代を見据えた事業モデルの変革に取り組むことを明らかにした。
同氏の言う事業モデルの変革とは、端的に言えばオンプレミスのシステム向けのハードウェアアプライアンスの販売から、クラウドサービスに適合したサブスクリプションライセンス販売に軸足を移していくということだ。
同社のビジネスの中核は、創業当時のウェブロードバランサからADC(Application delivery Controller)とセキュリティへと移ってきた。だが、その過程で掲げてきたミッションである「Application without constraints(制約のないアプリケーション活用、といった意味と思われる)」は今後も不変で、セキュリティを含むADCの機能を提供していくことも変わらないとする。
事業モデルの変革ポイント
新たな販売モデル
ただし、これまで同社がターゲットとしてきたアプリケーションがオンプレミス環境で実行されるミッションクリティカルなものであったのに対し、今後はマルチクラウド環境で実行される全てのアプリケーションを対象としてくことになる。これを同氏は、「従来は限定的なアプリケーションを対象としてきたが、これからは“Every App, Anywhere”(全てのアプリケーションを、あらゆる場所で)と変わる」と説明している。