AT&Tの先進技術担当バイスプレジデントMazin Gilbert氏は、5Gの展開が始まるにつれて、2018年にはこのIoTとエッジを重視するシナリオが勢いを増すと述べている。Gilbert氏はインタビューの中で、IoTネットワークでは、センサやスマートデバイスの近くに、コンピューティング、ネットワーク、ストレージの面倒を見るホワイトボックスが置かれることになると述べている。「これらのホワイトボックスは、複数の目的を果たす小型のクラウドとして機能する」とGilbert氏は言う。「遅延や、人工知能(AI)や拡張現実(AR)、360度映像などのアプリケーションに対応するために、インテリジェンスはエッジで処理される必要が出てくる」
Appleがやむを得ずタッチスクリーンを持つノートブックを発売する
多くのミドルレンジからハイエンドのノートPCで、タッチスクリーンが標準的に装備されるようになっている。たとえ買い手が必要としていなくても、その種のノートPCを購入すればタッチスクリーンが付いてくる場合が多い。タッチスクリーンは、大きな文書や多くの画像を扱う際には便利だ。しかし「MacBook」には搭載されていない。
2016年に発売された「MacBook Pro」には「Touch Bar」が搭載されているモデルがあり、Appleもノートブックにある種のタッチスクリーン機能を導入したと解釈することもできる。ただしこれは、適切な使い道を模索する優れたコンセプトだと考える人も多い一方で、単に困難が増えただけだと感じている人もいるかもしれない。
もちろん、Appleは「iPad」や「iPhone」をはじめとする、多くのタッチスクリーン付きデバイスを販売している。ノートブックにタッチスクリーンを搭載しない理由はあるのだろうか。2018年は、Appleがノートブックにタッチスクリーンを搭載する決断をする年になるかもしれない。「macOS」をタッチスクリーン用に作り替えるのが難しければ、初めての「iOS」ノートブックが登場する可能性もあるかもしれない。
5Gが登場するが、2018年中には4.5G程度のものしか出てこない
今後徐々に次世代モバイル通信サービスが登場してくる見込みであり、これらは「5G」と呼ばれるようになる。しかし、5Gに関して意見が一致しているのはそこまでで、ほかのことはまだ漠然としている。
5Gの問題は明確な定義がないことだ。今後一部の通信事業者が、LTEよりも少し高速になっただけのものを「5G」と呼ぶケースが出てくる可能性が高い。
5Gの機能の一部は、すでに実現している。Cat-M1はIoTデバイスのバッテリ寿命延長に役立つし、「Massive MIMO」やビームフォーミングはすでに登場しつつあり、周波数帯の整理も予定されている。
Qualcommは5Gスマートフォンが実現する年を2019年としている。
データが通貨になる
Gilbert氏は、将来は「もっとも多様なデータセットを持つ企業」が勝利すると述べている。2018年には、データを使いこなす企業が競争に勝ち残ると考えてよいだろう。General Electric(GE)やHoneywellのような企業では、販売する産業用機器から集めたデータが、最終的に実際のハードウェアよりも重要になる。自前のデータをほかの情報源から入手したデータと組み合わせる能力も必要不可欠になると考えられる。製品群からマーケティングに至るまであらゆるものを、データを使ってどのように個人に合ったものにしていくかが、勝者と敗者を分けるだろう。