NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は12月18日、太平洋工業や岐阜大学と共同で人工知能(AI)を用いた製造機械の故障予知実験を開始したと発表した。
この実験は、機械の動作音や振動の変化を検知することで故障を予知し、稼働率の向上を目指す。太平洋工業の工場内から収集したプレス機や成形機などの製造機械の動作音や振動データをAIで解析する。
実験の概要
実験は2種類あり、NTT Comと太平洋工業が「正常音とのずれを検知し、故障を予知する実証実験」に取り組み、太平洋工業と岐阜大学が「振動の変化を検知し、故障を予知する実証実験」を行う。いずれの実験もディープラーニングを用いる。
NTT Comは、太平洋工業の工場内に取り付けた集音マイクを通じて、製造機械の動作音データをクラウド上に蓄積する。その後、収集した動作音データを、NTT研究所の「ノイズキャンセル技術」やAIを活用した「音の特徴解析技術」と「正常音とのずれを検知するモデル」を用いて、動作音が正常かどうかを判別するシステムの開発を行う。同実験で利用するAIはNTTグループのAI関連技術「corevo」を活用したもの。