2015年後半頃から、ランサムウェアによる攻撃と被害が世界的な広がりを見せている。ランサムウェアは2017年に新たな“進化”を遂げ、企業や組織にとって、より深刻な脅威となっていくのは間違いないだろう。
ランサムウェアは、その名の通り「ransom(身代金)」と「software」を組み合わせた造語である。攻撃者は、ターゲットの弱点を突くことで金銭を要求するというシンプルな犯罪だが、ターゲットや弱点を突く方法の凶悪化が現在のランサムウェアにおける大きな変化になっている。
従来のランサムウェアは、コンピュータ内のデータを暗号化し、使用不能にすることで、それと引き換えに金銭を要求した。しかし2017年に見られた“進化”では、ランサムウェアが瞬時かつ広範に拡散することが可能になり、「コンピュータを最新に保つ」「データをバックアップ」といった基本的なセキュリティ対策だけでは防ぎ切れない脅威になりだした。

凶悪化し続けるランサムウェアに備える上で必要な現代の変化について解説する記事をまとめた。