海外コメンタリー

適切なウェブアナリティクスの選択がさらに重要となる理由

Forrester Research 翻訳校正: 編集部

2018-01-23 08:00

 Forrester Researchの「The Forrester Wave: Web Analytics, Q4 2017」(The Forrester Wave:ウェブアナリティクス2017年第4四半期版)レポートでは、業界をリードするウェブアナリティクスプラットフォームのプロバイダーとしてAdobe SystemsやAT Internet、Cooladata、Google、IBM、Mixpanel、Webtrekkが評価されている。

 「なぜこういった評価を気にする必要があるのか?」と問う人がいるかもしれない。詰まるところ、ほとんどの企業はデジタルな接点において顧客を理解するという点から、自社のインテリジェンス能力をブラウザアナリティクスから大きく拡大し、アプリやソーシャルネットワーク、メディア、広告、さらにはIoTといったものをも含めるようになってきている。デジタルインテリジェンス(DI)というプラクティスは明らかに、この20年間で進化してきている。

 実際のところ、ウェブアナリティクスの技術やアプローチは、企業が推進しているデジタルな顧客エンゲージメントやデジタル変革に向けた道のりと歩調を合わせて刷新されてきている。同レポートでは大手のウェブアナリティクスベンダーが比較されており、以下の内容が浮き彫りにされている。

  • 近代的なウェブアナリティクス技術は今や、DIスタックの中核を形成するまでになっている。今日のデジタル技術実践者は、自社のウェブアナリティクスシステムをより多くの目的のために活用するようになっている。例えば、行動ターゲティングやパーソナライゼーション、自らの持つデジタルデータの管理、そうしたデータとテストとの統合、アプリエンゲージメントの理解、クロスチャネルアトリビューションなどだ。
  • ウェブアナリティクスはDI技術のうちで最も多く活用され続けている。「The Forrester Wave: Digital Intelligence Platforms, Q2 2017」(The Forrester Research:DIプラットフォーム2017年第2四半期版)におけるオンライン顧客調査によると、回答者のほぼ4分の3が自社のDIプラットフォームプロバイダーが提供するウェブアナリティクスを使っているという。ウェブアナリティクスの採用は、これに続くアプリケーションアナリティクス(48%)やインタラクションアナリティクス(43%)、クロスチャネルアトリビューション(41%)よりもはるかに大きな比重を占めている。
  • ウェブエンゲージメントは今もなお、ビジネスの成功に向けた重要な鍵となっている。1990年代の後半からブラウザや電子メールという枠を越えたデジタルな顧客エンゲージメント(モバイルアプリやソーシャルネットワーキング、キオスク、IoTなど)に向けた大きなシフトが続いている。とは言うものの現在のところ、アクティブなインターネットユーザーの大半は今でもブラウザを用いたやり取りをしており、コンシューマーがオンライン購入を行う際の最も重要なデジタルチャネルという地位を保ち続けている。

 ビジネスのデジタル化を進めていくうえで、アプリやIoTといった新たなチャネルでの顧客エンゲージメントを強化するとともに、定量化し、最適化する必要があるはずだ。しかし、ウェブページは顧客エンゲージメントの一部として依然として重要であり、最新のウェブアナリティクスは顧客に対する洞察を得るうえで今でも必要不可欠なものとなっている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]