PFUは1月15日、ディープラーニング(深層学習)の推論処理に特化した「Deep Learningアクセラレータカード」と、2Uサイズのラックマウント型組み込みコンピュータ「AR6200 モデル140K」を発表した。産業向けエッジコンピューティングシステムの取り組みを強化する。
深層学習の推論処理をカードの演算エンジンで実行することで、コンピュータのCPU負荷を軽減する。深層学習で用いられるGPUに比ベても消費電力が低く、データを生成する装置やセンサの近くでリアルタイムに処理できる。深層学習フレームワーク「Chainer」と互換性があり、既存の人工知能(AI)アプリケーションを使用可能としている。
カードのサイズはPCI Expressハーフサイズ。小型の組み込みコンピュータにも搭載可能となっている。また、有償で目的に最適化したアルゴリズムを実装することも可能だ。画像認識用のサンプルとなるアプリケーションとニューラルネットワークも付属する。

Deep LearningアクセラレータカードとAR6200 モデル140K(出典:PFU)
AR6200 モデル140Kは、高速計算処理やファイルサーバ、仮想マシンなどの用途に利用可能なラックマウント型組み込みコンピュータ。Broadwell-EPベースのXeonプロセッサを2個搭載する。Microsoft Azureとの互換性を保証した「Microsoft Azure Certified」を取得している。
IPMI(Intellignet Platform Management Interface) 2.0準拠のBMC(Baseboard Management Controller)を搭載することで、温度・電力・ファンの動作・CPU/メモリの状態監視が可能となっている。半導体市場や工作機械市場、通信インフラ市場をターゲットとしている。
出荷開始時期は、Deep Learningアクセラレータカードが2018年11月、AR6200 モデル140Kが同12月を予定している。