ノークリサーチは1月15日、2018年の中堅・中小企業におけるIT活用の注目ポイントのうち、販社/SIerに関連するトピックと今後の見解を発表した。
ユーザー企業を理解するために販社/SIerが留意すべきポイントとして、「印象やイメージ」、「導入効果の評価」のほかに、提案、販売、導入、保守の各段階での対応が挙げられている。
「印象やイメージ」については、年商500億円未満の中堅・中小企業1300社に対して、代表的なIT企業33社に関して11項目にわたってたずねている。
調査の結果によると、例えば富士通は全体平均と比べて「業務視点での改善提案力が高い」や「業種/業態に関する理解度が高い」といった項目の回答割合が高くなっている。またリコーは、「規模の小さな顧客も大切にする」や「大都市圏以外の顧客も大切にする」の回答割合が全体平均と比べて高くなった。
「導入効果の評価」では、「売上改善」の観点と「経費削減」の観点からたずねている。その結果、導入効果の評価が高い割に導入社数シェアが低い状態の販社/SIerが少なからず存在することが分かった。ノークリサーチでは、その大きな要因の1つに「費用」の影響があるとし、「導入効果」や「費用」を可能な限り事前に明示/説明し、ユーザー企業が適切な判断を下せるように支援していくことが重要だと指摘している。
また提案、販売、導入、保守の各段階での対応の評価では、各販社/SIerの対応について 「満足度が高い事柄」と「不満度が高い事柄」をたずねている。その結果、例えば「提案段階」においては、「売上改善:○、経費削減:○」という導入効果を得たユーザー企業が、「満足している事柄」として最も多く挙げる項目は「IT活用が経営にどのようにプラスになるのかを具体的に説明してくれる」であることが分かった。