社内の情報システムを一人で切り盛りしている「ひとり情シス」。中堅企業の約3割がこうした状態に陥っているとも言われている。一部の企業では増員を検討しているものの、昨今のIT人材の不足により状況はさらに深刻化。退職や異動に伴いIT専任者が不在の「ゼロ情シス」と言われるケースもあるという。
その一方で、中堅企業でも徐々に「働き方改革」が浸透してきている。“自前主義”や“人海戦術”といったやり方だけでなく、IT業務の一部を外部企業にアウトソーシングして任せる企業も増えてきている。
情報システム部門がサポートすべき運用管理業務が拡大してきている。管理対象だけでも、PCから各種サーバ、ネットワークやクラウドなどの各種サービス、さらにはプリンタやスマートフォンまで多岐にわたる。
そうした「ひとり情シス」への支援を強化しているのがデルだ。2017年は全国17都市でのセミナー開催(1月)を皮切りに、IT投資動向調査(2月)、インサイドセールスの増員(4月)、「ひとり情シス大学」などの支援策発表(10月)、「ひとり情シス大会議」の開催(同)など、年間を通じてさまざまな施策を展開してきた。
従業員100~1000人未満の中堅企業は国内に約4万7000社あると言われ、その内の61.7%に当たる2万9000社が同社顧客になっているという。
特に「ひとり情シス」の実態把握には力を入れている。アンケート調査や外勤・内勤営業からの情報の吸い上げ、ひとり情シス担当者との面談・座談会なども実施している。そうした活動から、「中堅企業の多くがIT人材の不足に悩まされているという実態が明らかになってきた」(デル 広域営業統括本部 執行役員 統括本部長 清水博氏)
デル 広域営業統括本部 執行役員 統括本部長 清水博氏