日立製作所は、グループ内の国内1000拠点に対してSD-WANサービスを順次導入する。ネットワークをソフトウェアで制御するSDN(Software Defined Networking)技術をWANに適用することで、ネットワークの柔軟性や堅牢性を高めていく。
日立グループは電力・インフラシステム、情報・通信システム、建設機械、高機能材料など幅広い事業を展開しており、その事業展開を支えるインフラ基盤の強化が求められていた。特に、世界約40の国と地域で利用されているネットワークインフラ「GWAN」については、ネットワークの柔軟性や堅牢性といった点に課題があった。その課題を解決するため、NTTPCコミュニケーションズのSD-WANサービス「Master's ONE CloudWAN」を導入した。
具体的には、ネットワークの構成やルータの設定をコントロールパネルから変更でき、数十秒から5分程度で作業を完了できるという。拠点の増減などに柔軟勝つ迅速に対処可能になる。また、パブリッククラウドなどに拠点から直接アクセスすることで、GWANのネットワーク帯域を最適化する。
システムやグループ会社単位でのネットワーク分割も可能になる。これにより、例えば、グループ会社にサイバー攻撃が起きた場合でも、影響範囲をGWAN全体に波及させることなく最小限に抑えられるといったメリットが得られる。

SD-WANサービスの構成イメージ(出典:NTTコミュニケーションズ)