デジタル化された事業運営のエコシステムは、顧客へのサービス提供に関わる事業運営の機動性を高める。企業の裏側では、ビジネスモデルを支えるために無数のケイパビリティが組み合わせられている。そういったケイパビリティのデジタルコンポーネントは、自社の事業と、市場のほかの企業との統合を促進し、それぞれの企業が生き残りのためにほかの企業に依存しながら、全体として事業運営のエコシステムが生み出される。このエコシステムの究極的な目的は顧客価値を生み出すことだが、より直接的な効果として、顧客にサービスを提供するための事業運営の機動性を向上させる。
例えばSupplyOnは、世界的なサプライチェーンエコシステムの中心に位置しており、数千社のメーカーが持つ事業運営上のケイパビリティを連携させて、複雑な製品を市場に出すまでにかかる時間を短縮している。
デジタル変革の及ぶ範囲
多くの企業は、デジタル変革を一連のプロジェクトだと考えているが、これは間違っている。真の変革とは、目的地ではなく過程だ。高まり続ける顧客の期待に応えるには、常に進化していく必要がある。体験の進化は、成果の価値を高めるものでなくてはならない。これが実現できれば、売上は後からついてくる。
破壊的イノベーションが起きるのは、ある企業が特定の成果を提供する方法にブレークスルーを起こしたときだ。例えば、Netflixが始めた映画のオンデマンドストリーミングがこれにあたる。破壊的ではないとしても、常に改善の余地はあるし、顧客は常に次に進むべき方向を示してくれる。
成功するには、自分の会社だけではなく、広い範囲にデジタル変革を及ぼす必要がある。進化は1つの部門だけはなく、組織全体で進めていかなくてはならない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
