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デジタル未来からの手紙

自動運転車の公道実証プロジェクトと事業化--国内外で進む - (page 3)

林 雅之

2018-02-05 07:00

 米国や欧州などの海外での実証実験では、自動車メーカーによる実証実験に加え、WaymoやUberなどのIT企業による実証実験も多い。


出所:未来投資会議 2018.1

 国内では、主要自動車メーカに加えて、DeNAの自動運転物流サービスを目指す「ロボネコヤマト」プロジェクトや、ソフトバンクドライブなどによる沖縄でのバス自動運転の取り組みが進められている。


出所:未来投資会議 2018.1

 これまで紹介をしてきたように、国内外では、自動運転の事業化に向けたさまざまな実証プロジェクトが進められており、政府の研究開発や技術、制度や社会受容性などの実証などを目的とした主な取り組みをまとめると、以下の通りとなる。


 実証プロジェクトを通じて、さまざまな課題も山積している。事業化段階での課題では、車の保安基準や責任関係、インフラ、事業法など、制度面や運用面の課題も山積している。そのため、実際に自動運転車を公道で走行させるにあたって、法制度上、何が問題で、どのような見直しが必要か検討し、その制度整備の方針を「自動運転に係る制度整備大綱」として策定する。

 「自動運転に係る制度整備大綱」の主な論点は、安全基準のあり方 (道路運送車両法など)や交通ルール等の在り方 (道路交通法など)、責任関係の在り方 (自動車損害賠償保障法、民法、刑法、製造物責任法など)だ。

 「自動運転に係る制度整備大綱」の検討範囲は、自動運転の導入初期である2020年以降の「過渡期」(自動運転と自動運転でない車が混在する時期)を想定した法制度のあり方を検討する。

 世界の自動車市場では、トヨタ自動車、日産自動車、ホンダ自動車など国産の自動車メーカーは世界と戦えるポジジョンに位置する。しかしながら、コネクテッドカーや自動運転車の進展に伴い、世界の産業構造も大きく変わろうとしている。IT企業などの異業種参入や連携も活発化し、これまでの勢力図は大きく塗り替えられていくことが予想される。

 官民ITS構想・ロードマップ2017では、自動運転システム化のイノベーションにかかわる世界の中心地となるために、2020 年に開催される東京オリンピック・パラリンピック競技大会の機会を戦略的に活用し、2020 年までに世界最先端の ITS を構築することを目指している。

 日本は、国内において自動運転の事業化において、さまざまな制度面の規制があり、自動車運転を前提とした規制緩和や制度設計が求められている。2020年は、自動運転の事業化に向けて、世界で存在感を示すための大きな節目となるだろう。


 AIの実用ビジネスの加速にともない、さまざまなレイヤやコンシューマから産業分野でさまざまなエコシステムが形成されていくだろう。2018年もさまざまな視点で、AIネットワーク社会におけるエコシステムの在り方を整理して発信していきたいと考えている。

林 雅之
国際大学GLOCOM客員研究員(NTTコミュニケーションズ勤務)。NTTコミュニケーションズで、事業計画、外資系企業や公共機関の営業、市場開発などの業務を担当。政府のクラウドおよび情報通信政策関連案件の担当を経て、2011年6月よりクラウドサービスの開発企画、マーケティング、広報・宣伝に従事。一般社団法人クラウド利用促進機構(CUPA) アドバイザー。著書多数。

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