日産、本社や工場、カスタマーセンターなどの無線LAN環境を刷新

NO BUDGET

2018-02-06 06:00

 日産自動車が、既存の無線LAN アクセスポイント(AP)の刷新に伴い、Hewlett Packard Enterprise(HPE)のArubaのソリューションを導入した。

 日産では、ワイヤレス環境はグローバルで統一され、長年運用してきた。だが、グローバル本社(横浜市)建屋における無線LANエリアの拡張に伴い、老朽化したAPの刷新が検討され、今回の導入に至った。

 現在、国内ではグローバル本社を皮切りに日産自動車九州や、神奈川県内の八景島のカスタマーサービスセンター、相模原部品センター、座間事業所などに導入が拡大している。3000台以上設置されていた既存のAPの約3分の2がArubaに置き換わり、海外においても、Renaultのフランスオフィスに数百台規模でArubaのAPを導入した。またAPとともに、現場の状況を可視化する目的で「Aruba AirWave」や、試験導入し無線環境のアクセス制御に「Aruba ClearPass」といったツール群を導入した。

 新しい無線環境の要件として、日産は最新規格に対応していること、ゲストアカウントの発行がセルフサービス化できることを挙げた。また、運用開始までのリードタイムが短縮できること、複数の拠点を集中管理できることも求めた。

 同社は、ArubaのAPがこれらの要件を満たすとして評価。APは設置後に、電波環境を自動調整して最適化する機能を備えており、設置までのリードタイム短縮することができることや、複数のコントローラーを束ねて集中管理できる環境が整備できることにも着目したという。

 日産では今回の導入に伴い、Renaultの社員が日本への出張する時に自身のスマートデバイスからインターネットに接続できるようにする「WIMO」と呼ばれるグループ向けのサービスを構築。1カ月程度のリードタイムで実装できたという。WIMOでは認証が取れたIDをClearPassによって識別、制御し、スマートデバイスOSのみをインターネットに接続する運用が可能になった。

 また、同社の役員が提携企業に異動する際は異動先にRAP(Remote Access Point)と呼ばれるArubaのAP-205Hを設置、標準PCと組み合わせて活用することで、社外から日産自動車の環境に安全にアクセスできるようにした。

 工場については、現在横浜工場を中心にIoT環境や有線インターフェースの無い機器に対応できるよう、無線環境を整備しており、今後は他の拠点にも拡げていく。またClearPassは、現状はテスト的に導入した無線環境の制御に活用しているが、今後は認証基盤として用途を拡げることを検討している。

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