シスコ、ASAの脆弱性に再びパッチ--新たな攻撃手法が見つかる

Liam Tung (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2018-02-07 10:11

 Cisco Systemsは、同社のセキュリティ製品「Adaptive Security Appliance(ASA)」に存在する重大なバグに対して、再び新たなセキュリティアップデートを公開した。同社のエンジニアによって、以前公開されたパッチでは防げない新たな攻撃手法が発見されたためだという。

 先日のアドバイザリで情報が開示された修正パッチをすでに適用済みの管理者も、再びアップデートを行う必要がある。

 Ciscoにこの脆弱性の存在を通知したのは、NCC Groupの研究者Cedric Halbron氏。同氏はベルギーで開催されたセキュリティカンファレンスで現地時間2月2日、この脆弱性について発表している。

 最初に配信されたアップデートでは、Halbronn氏が用いた攻撃手法に対処した。ところが、Ciscoのエンジニアがさらに調査を進めたところ、新たな攻撃手法と、サービス妨害(DoS)攻撃が可能になる別の条件が発見された。

 Ciscoの製品セキュリティインシデント対応チームの主席エンジニアOmar Santos氏は、ブログ記事で「調査範囲を広げたところ、Ciscoのエンジニアが、新たな攻撃手法と、この脆弱性によって影響を受ける、NCC Groupには発見されなかった別の機能を発見した。このためCiscoはセキュリティアドバイザリを更新した」と述べている。

 更新されたアドバイザリには、脆弱性についてのさらに詳しい情報や、脆弱性の悪用方法、システムに脆弱性が存在するかどうかを判定する方法が追加されている。

 このバグは、脆弱性が存在するASAデバイスのインターフェースに、特別に細工されたXMLパケットを送信することによって、遠隔からのコード実行攻撃やサービス妨害攻撃が実行される可能性があるというものだ。

 Ciscoによれば、原因はASAのXMLパーサーに脆弱性が存在したことだという。Ciscoの「Firepower Threat Defense」も、この脆弱性の影響を受ける。

 NCC GroupのHalbronn氏は、同氏が2日にカンファレンスで発表した攻撃方法についての詳しい説明を公開している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  2. セキュリティ

    マンガでわかる脆弱性“診断”と脆弱性“管理”の違い--セキュリティ体制の強化に脆弱性管理ツールの活用

  3. セキュリティ

    クラウドセキュリティ管理導入による投資収益率(ROI)は264%--米フォレスター調査レポート

  4. セキュリティ

    ISMSとPマークは何が違うのか--第三者認証取得を目指す企業が最初に理解すべきこと

  5. セキュリティ

    情報セキュリティに対する懸念を解消、「ISMS認証」取得の検討から審査当日までのTo Doリスト

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]