産業技術総合研究所(産総研)が外部からの不正アクセスに重大なセキュリティインシデントが発生したと発表した。知的財産に関連する情報や個人情報の漏えいなどが懸念されるとし、インターネットへの接続を遮断して調査を進めている。
産総研によると、システムへの不正アクセスが2月6日に発覚し、同日中にシステムへの外部からの接続を遮断して調査を開始した。7日にこの事態を重大なセキュリティインシデントと判断し、副理事長のもとで情報セキュリティ対策本部を設置したという。
8日には当該システムに関する全職員のパスワードを強制変更したほか、9日には全職員に通知して当該システムのメールとスケジュール以外の機能を停止させ、全ての業務システムに調査範囲を広げている。13日からは所内からのインターネット接続も遮断しているといい、安全を確認した業務システムから順次再開させる予定だとしている。
産総研では外部の専門事業者にも調査を依頼し、関係省庁への報告と警視庁への被害相談も行っている。なお調査範囲が広範におよんでいることから業務の遅延などが発生しており、関係者にお詫びをしている。