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調査

テクノロジへの期待と描けない未来像--2030年に対するビジネスリーダーの意識 - 2/7

渡邉利和

2018-02-20 11:00

 デルテクノロジーズは先頃、「2030年に向けた未来予測と、人とマシンの協調関係に対する意識調査」という独自調査の結果を発表した。

 “2030年”という設定は、意味としては「遠い将来」というのとほぼ同義という意図であるようだ。調査結果は具体的な結論を導くというより、“グローバル ビジネスリーダー”が未来に対してどのようなイメージを抱いているのかをざっくり聞いてみた、というニュアンスで受け止めれば良いように思われる内容となっている。


デル 最高技術責任者の黒田晴彦氏

 説明したデル 最高技術責任者(CTO)の黒田晴彦氏は、調査で設定された2030年をおおよそ15年後と位置づけた上で、15年先の未来を見通すのは、グローバルでもトップクラスのビジョナリーにとっても困難なこととした。この調査の本質について、「誰にも正確なことは分からない将来についてどのようにイメージし、今何をしているか」を聞いたものだと語っている。

 調査は2017年6~8月に、日本を含む世界17カ国のビジネスリーダー3800人を対象に行われた。まだ具体的なイメージが見えていない将来の話ということで、見解が割れている。

 例えば、「システムの自動化によって労働時間が削減される」という問いに対して、「そう思う」が50%、「そう思わない」が50%という結果になった。この結果をどう解釈するかは難しい。恐らく、“システムの自動化が進む”という前提自体を疑っている人は少数だが、「自動化で省力化が実現したらしたで、きっとまた新たな作業が出現してそれに忙殺されることになるに違いない」と予想している人が相当するいるということではないかと思われる。

 調査結果から結論的なものを読み解くのは難しいというのが正直な印象だが、グローバルと日本で結果に大きな差が出ている問いもある。例えば、「デジタルは仕事のあらゆる部分に浸透している」という回答は、グローバルでは27%なのに対し、日本は17%と低い値になっている。また、「デジタルトランスフォーメーション実現における障害」では、日本企業の意識は「デジタルに対するビジョンと戦略の不足」「時間と費用の制約」が高く、「技術的な制約」と「法律および規制」が低いという結果になっている。また、近い将来(5年以内)の変革について「研究開発がビジネス推進の原動力になっているだろう」という予測に対する賛同者はグローバルで85%だったのに対し、日本はわずか36%という大差が生じている。

 調査結果に対する黒田氏のまとめは、「2030年に向けて、世界中の多くのビジネスリーダーたちが生き残りを賭けてデジタルトランスフォーメーションに多大な努力を払っている」、また、日本企業の課題としては「世界に先駆けて『ビジョンと戦略』を明確にし、『スタッフの準備不足』と『時間・費用の制約』を解消し、変革を推進していくことが求められ」るとしている。

 グローバルと日本の差は、日本企業のビジネスリーダーの多くは技術志向の人物ではないという理由が推察されるが、本当のところはよく分からない。とはいえ、インターネットやスマートフォン、SNSの普及によって、特にコンシューマービジネスの様相が根本的に変わってしまった経緯を踏まえれば、今後も現状からは想像できないような大変革が次々と起こるだろうことは間違いなく、“備える”意識を持ち続けることが重要だということは言えそうだ。

 主要な結果は下記を参照されたい。

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