IDC Japanは3月1日、国内Software Defined Storage(SDS)市場に関する予測を発表した。2017年の売上額は323億7500万円で前年比成長率は39.4%と見込む。また、2016~2021年の年平均成長率は29.2%で、2021年には835億7500万円規模になると予測している。
同社は、SDSを「ハードウェアとソフトウェアで構成されるストレージシステム」と定義。SDSでは、「汎用コンポーネントで構成された業界標準のハードウェアプラットフォーム上で自律的なソフトウェアスタックがストレージサービスの機能を提供する」としている。
市場予測によると、セグメント別(ブロック/ファイル/オブジェクト/ハイパーコンバージド)では、コンピュートとストレージの機能を提供するハイパーコンバージドが引き続き売上額の規模と成長率の両面でSDS市場の成長をけん引する。ファイルとオブジェクトはデータ容量の増加や分析などでのデータ活用ニーズに対応するストレージソリューションとして高成長を続け、特に出荷容量で見ると高い構成比を占める。
ハイパーコンバージドは、中小規模環境を含めた国内市場全般において運用管理の効率化やビジネスニーズへの迅速な対応を実現するソリューションとして普及が進んでおり、急速な成長が続いている。ストレージ機能のみを提供するブロック/ファイル/オブジェクトは、ITサービスプロバイダーや大手企業を中心とした大規模環境において、ストレージを単独で管理するニーズや大容量データを管理するストレージインフラストラクチャとして評価が進んでいる。

国内SDS市場の売上額予測:2016~2021年(出典:IDC Japan)