日本株展望

米国金利の動きから占う--1年後の日米株価は?

ZDNet Japan Staff 2018年03月02日 11時40分

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今日のポイント

  1. 米国市場は長短金利の動向を一段と警戒
  2. 米国の「長短金利差」で占う:1年後の日米株式は?
  3. 外国人投資家が日本株式に総じて強気である理由

 これら3点について、楽天証券経済研究所チーフグローバルストラテジストの香川睦氏の見解を紹介する。

米国市場は長短金利の動向を一段と警戒

 今週の米国市場では、注目されていたパウエル新FRB(米連邦準備制度理事会)議長の議会証言(27日)で、「パウエル・プット」(株式市場を安定化させる発言)を聞くことはできなかった。むしろ同議長は、「米国経済に関する見通しは12月以降に強まった。インフレ率が目標に向け上昇しつつあるとの予想に対する自信を強めるデータが出ている」と発言。市場が抱いていた「新議長はイエレン前議長と同様にハト派?」との期待が後退し、債券金利の上昇に嫌気した米国株式の下落が日本株安につながった(3月1日)。

 市場は、来週9日に発表される米雇用統計(2月分)を踏まえ、20~21日に開催されるFOMC(連邦公開市場委員会)で金融当局とパウエル議長の真意を見極める動きとなりそうだ。いずれにせよ、米国では景気堅調を背景に、金融政策の正常化(追加利上げ)が進む軌道に変わりはないと思われ、長期金利は徐々に上昇していくと考えられる。このような局面で、市場が一段と警戒しそうな要因として「イールドカーブ」(債券市場の利回り曲線)が挙げられる。

 図表1は、約30年前からの米国株価(S&P500指数)、長期金利(10年国債利回り)、短期金利を象徴する政策金利(FF金利の誘導目標)の推移を振り返ったものである。長期金利と短期金利が比較的高い水準で、長短金利差(長期金利-政策金利)がマイナス圏入り(逆イールドカーブ)に転じると、市場は「景気後退入り」を視野に入れ、時期のズレはあっても株式が弱気相場入りした歴史が知られている。現在は、長短金利とも比較的低位にとどまっており、長短金利差もプラスを維持している現状には注目したいと思う。

図表1:米国の金利動向は景気と株価の先行きを予兆


出所:米国株式=S&P500指数、Bloombergより楽天証券経済研究所作成(2018年2月23日)

図表2:米国の長短金利差は日本株の先行きを予兆


出所:日本株式=TOPIX、Bloombergより楽天証券経済研究所作成(2018年2月23日)

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